繰り返される呪い【進撃の巨人】 (ページ26)

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26話ページ26

「皆、いくぞーー！」

ジャンのその声を合図に皆一斉に外へ飛び出した。
すると、そこには異様な光景が広がっていた。
なんと、巨人が巨人を捕食しているのだ･･･。
皆、驚いた表情で固まっていた。
ミルフィーナは、捕食されている巨人に何かを感じた。なにか･･･。知っているような感覚がするのだ。

「ミルフィーナ、今なんて。」

突然、ミカサがミルフィーナの肩を掴んで詰め寄った。

「え、なな、なにが！？私、何か言った！？」

ミルフィーナが驚いてそう言うと、ミカサは眉をひそめた。

「ふざけないで。さっき、エレンって言ったでしょ。」

ミカサが不機嫌な声でそう言う。

「ごめん、多分、無意識で言ったのかもしれない。･･･あの巨人を見てると、なにか知り合いのような感覚になってしまうから考え込んでただけかもしれない。」

ミルフィーナはそう言って必死に笑顔を作ってミカサの睨みに耐えた。
すると、突然捕食されている巨人が走り出した。向かった先は･･･トーマスを喰った巨人だった。
その巨人のうなじへ噛みつき、振り回しながら近くの巨人を倒すと、力尽きたようにその場に倒れた。
その姿を見てジャンは、撤退を勧めるが誰も動こうとはしなかった。
なぜなら、うなじからエレンが出てきているんだから･･･。

あれからエレンに抱きつき号泣するミカサをなんとか本部屋根まで連れてくると、喰われたはずの腕や下肢が再生しているのだ。
皆がエレンの復帰に驚きや、喜び、困惑を隠せずにいる中、ミルフィーナだけは、一人、無表情でエレンを見ていた。