繰り返される呪い【進撃の巨人】 (ページ17)

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17話ページ17

ミルフィーナはエレンを離し、慌てて巨人へ向かった。
瞬間、ワイヤーに衝撃が加わりミルフィーナは体制を崩し地面へと叩きつけられた。

「う･･･そ･･･。」

ミルフィーナは、打ち付けられた痛みで動けず、目の前に迫り来る巨人を見ることしか出来なかった。
アルミンの悲鳴が聞こえる･･･。
ミルフィーナは、誰も助けることが出来ないまま絶命するのかと涙を流した。
ミルフィーナはここで、巨人を舐めていたこと、自分の実力を過信していたことを知り、愚かな自分を恨んだ。
ミルフィーナは、最期に自分の人生を振り返った。

完璧な人生だった。

優しい両親の元で、何不自由無く生活出来て･･･。

友達も沢山いた。

街の人達からも可愛がられていた。

完璧な人生だったのに･･･。

巨人によって全てを壊された。

そのあとは地獄の日々だった。

親戚の家に引き取られたはいいが、毎日こき使われて、時には暴行もされた。

そんな状態でも、夢を忘れず過ごしてきて･･･
やっと･･･

やっと兵士になれたのに･･･。

私はまた、巨人に･･･。

巨人の熱い手がミルフィーナを掴んだ。
瞬間、巨人の動きが止まった。
また、ミルフィーナの中に2つの映像が流れ込んできた。
1つは、彼氏らしき人と腕を組んでとても大きな湖を散歩しているもの。
もう1つは、また崖から落ちるものだった･･･。
ミルフィーナがその映像に呑まれ動けずにいた。
すると、ミルフィーナの体が静かに持ち上がる･･･。
どうやら、ミルフィーナよりも巨人の方が早く動けるようになったようだ。巨人の手にゆっくりと力が加えられ、ミルフィーナはハッとした。