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第三十話[黒い蜥蜴と物騒探偵社] ページ34

敦の姿を見送った後
私は探偵社に戻った


相変わらず国木田さんが仕事で忙しそうだ


「おいA!
ボーッとしてないで手伝ったらどうだ!
あと、敦と太宰を探してこい!」


なんかもう可哀想だよな、
とか思ってしまったのは本人には云わない


『.........多分、
二人とも帰って来ないんじゃないでしょうか』


「はぁ?包帯無駄遣い装置の太宰は兎も角、
敦は先刻迄居ただろう、すれ違って無いのか?」


『............はい』


ごめんなさい国木田さん嘘吐きました。
呆れている表情を見せながら心の中で謝った
罪悪感でしかないけど
きっと敦も、
私と同じ孤独に悩んでいるだろうから。


「そうか、ならお前だけでも仕事を___」


続きの言葉は聞こえなかった


『う、そでしょ、』


私の真横にドアが飛んできた(・・・・・)からだ


「失礼、
探偵社なのに事前予約(アポイントメント)を忘れていたな
それから叩敲(ノック)も」


片眼鏡をかけた老人を中心に黒服を着た武装部隊が事務所に流れ込んでくる



『(この爺さん、見た事ある...)』


先刻の爆発事件を起こした犯人








_____"黒蜥蜴"の一人だ


「なっ...」


『此奴ら......』


傍らにいる2人の男も恐らく黒蜥蜴の一員
ここ迄武装しているとは...


「まぁ、大目に見てくれ 用事はすぐ済む」


老人の合図で部下たちが一斉に発射する


所詮銃()


『_____あぁあ下らないボソッ



異能力___[AnotherLost]』


私達に向かう銃弾が音もなく消えていく
乱射する部下たちは驚いたように口を開けている


「!......ほう、君が"消滅少女"かね」


老人がそう呟いたのは私にしか聞こえなかったのだろう
私はイラついてきたのか、
馬鹿馬鹿しいと思ったのかある提案をした


『国木田さん』


「何だ、」


『ちょっとぶっ飛ばしましょう』


「善いねぇ其れ」


「僕もぶっ飛ばしていいんですか?」


「「「『善いよ賢治』」」」←


【人間最終兵器賢治を投入】←←


そこからは早かった


国木田さんは老人を組み敷いているし
賢治は敵の山の上で銃を面白そうに見て
与謝野さんと乱歩さんは倒した敵の真ん中でお喋り...

私は、部下たちの持つ銃を一斉に消した


『あースッキリした』


然し社員全員が暴れまくった結果
事務所は悲惨な事になっていた


「止めろッ!」


突然駆けつけた敦が入ってきた


『敦.........終わったよ?』





「..................へ?」←

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作者名:蒼花 | 作成日時:2019年5月23日 18時

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