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第二十七話[白と黒と灰色] ページ31

コツ...


コツ...


何か(・・)が近付いて来る


コツ...


コツ...


其の何か(・・)の足音は
私の真後ろで止まった


「__________」


何を云っているのか善く聴こえない


「______ ___」



はっきり云って欲しい
私は其れ(・・)が知りたい


お前は誰だ(・・・・・)


「..............



ワタシハ






ワタシノナマエハ






マダ、イエナイ






デモ...









"早ク目ヲ覚マシテ、








______A"」




バチィッ!!



『.....ぁ"ッ!!!』



ガバッ



まるで侵蝕された様な感覚に
私は目を覚まし飛び起きる
顔は青ざめ、汗だくになっていた



『......何、今の。』



気がつけば私は自分の部屋にいた







............のでは無く



『此処は......探偵社の医務室?』



自分が今何処に居るのかを確認した途端
頭がすっきり整理されてきた



確かに昨日、私と敦は
ポートマフィアの樋口と芥川と戦った


極限状態でトランス状態に成り、
もう少しでも決着が着く...


其の瞬間に太宰が現れたのだ


『.........私、


矢ッ張り...』


"人助けには向いていないのかもな"


そう考えてしまった時だった



「ギャァァァァアアアア!!!!!」



『!?!?!?』


何々何々何々何何々何々何々何々←


【隣の部屋から悲鳴が聴こえた!】


>>聞こえないふり

>>見に行く

>>身の危険を感じたから逃げる←


何だ最後の選択肢...


ただ身の危険を感じたのは確かだ。
自分の勘は中る
然し好奇心に勝てず、私はそっと隣の部屋を覗いた


そこに居たのは.........



「暴れんじゃないよォ!!」


なんとチェーンソーを振り回す
某探偵社のY女医先生



『............あ、私死んだ』←


以前太宰に聞いていた
探偵社の社員の一人、与謝野晶子は
極めて珍しい治癒能力者だと。


だからと云ってその治し方は駄目でしょ←


身の危険とは之か...
ちなみに悲鳴は続いている
其の悲鳴の声の主は谷崎さんだった


「ギッギャアッ、や、止め、ギャァァァァアアアア!!」


私はそっと手を合わせた←
バレないうちに帰ろうとした時だった


「ぎゃぁぁぁああああ..あっ」←


『..................』


何だ今の。←


頭の中で危険信号が鳴る
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ←と。


然し、
其れも叶わなかった


『............ひっ』


「治療しようかァ...





A?ニッコリ」




死んだ←

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ラッキーカラー

あずきいろ


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作者名:蒼花 | 作成日時:2019年5月23日 18時

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