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第二十五話[虚無と禍狗] ページ29

「はぁーいそこまでー」


太宰の異能力無効化により
決着のつくことの無いまま戦いが終わる


その中、樋口が驚いたように口を開いた


「貴方探偵社の___!
何故ここに」


すると太宰はポケットからある物を取り出した


「美人さんの行動が気になっちゃう質でね
こっそり聞かせて貰ってた」


「な......真逆」


樋口は慌てて自分のポケットを探り出す


「盗聴器!?」


そうか、太宰は最初っからお見通しだった訳だ


『其れ...
あの時の左手(・・・・・・)で入れたの?』


「おや、よく分かったね。」


「では最初から___
私の計画を見抜いて」


「そゆこと」


太宰治_____
改めて読めない男だ


太宰は無効化されて寝そべっている敦に近寄る


「ほらほら起きなさい敦君
三人も負ぶって帰るの厭だよ私」


「う......」


『相変わらず最低だなお前』


敦まじで可哀想←


また茶番劇が始まろうとしたところで
狼狽えていた樋口が口ごたえをしてきた


「ま...待ちなさい!
生きて返す訳にはッ」


そう云ってまた銃を構える


『そんなもの意味無いのに』


すると芥川が急に笑い出した


「くく...くくく...
止めろ樋口 お前では勝てぬ」


「芥川先輩!でも!」


「太宰さん今回は退きましょう___
しかし人虎の首と消滅の小娘は必ず
(やつがれ)らポートマフィアが頂く」


其れ(・・)
私は如何しても分からなかった


ポートマフィアがここまでして
私と敦を欲しがるのか


『芥川、
一体ポートマフィアは何に釣られた(・・・・・・)?』


「!......流石は、首領の云う通りだな」


嗚呼訳わかんないぞ?


「どう云う意味だい?」


「簡単な事
その人虎には___



闇市で七十億の懸賞金がかかっている








その消滅少女は百億だ」


『はぁっ!?』


自分でも信じられない


こんな捨てられたような人間の
何処にそんな価値があるというのか


「へぇ!
それは景気のいい話だね!」


『いやいやそうじゃないそうじゃない』←


「探偵社には孰れまた伺います
その時素直に七十億...百億、
計、百七十億を渡すなら善し


渡さぬなら_____」


『戦争でもしようって?』


「最近Aちゃん
私の云いたいこと全部取っていくよね」


『何のこと?』←


「ほら酷いじゃあないか、



まぁ、
...良いねぇ、元気で









やってみ給えよ
_____やれるものなら」


.........


なんか今の名言っぽい

第二十六話[信じたくない勘]→←作者です。


ラッキーカラー

あずきいろ


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作者名:蒼花 | 作成日時:2019年5月23日 18時

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