第十五話［垣間見える闇］ ページ18
太宰の悪い考えにより
まだ一般人である私達が
犯人に交渉する事になった
......のは良いものの、
「や やややや やめなさーい！
親御さんが泣いてるよ！」
「な 何だアンタ等ァ！」
「ヒィッ！」←
敦、駄目人間の演技上手すぎ...
「ぼぼ 僕は さ騒ぎを き聞きつけた一般市民ですっ！
いい生きてれば好いことあるよ！」
"好いこと"ねぇ。
本当にそうだか。
「誰だか知らないが無責任に云うな！
皆死ねば良いンだ！」
ﾌﾞﾁｯ
何が切れた音がした
もう既に私の足は犯人に更に近づいていた
「!?く、来るな！」
『...あのさァ、無責任に云うな、とか云ってるけど、よく云うよね、』
低く、吐き捨てるように云った
『馬ッ鹿みたい。
確かに
生きてても好いことなんて無いかもしれない
現に私が十七年間生きてきてそうだった。
誰にも触れられずに、ただ独りで生きてｯ
誰にも愛されずに！ただ独りで生きた！
それなのに何が「皆死ねば良い」だよｯ!
無責任なのはお前の方だｯ!
一回誰にも触れられずに愛されずに…
迷い犬のように生きてから云えｯ!!!』
「ヒッ...僕はそんなンじゃッ...」
「Aちゃん...？」
「.........」
敦は不安気に此方を見ている
太宰はただ黙っていた
私は相当怒っていたようだ
こんなに感情的になるなんて、
ただこの状況はチャンスだ
私は咄嗟に手を後ろにやって合図を出す
すると国木田さんが前に出た
「手帳の頁を消費うから
ムダ撃ちは厭なんだがな......！」
初めて見る、あれが国木田さんの異能か。
＿＿＿独歩吟客＿＿＿
「手帳の頁を＿＿＿鉄線銃に変える」
わお、ワイヤーガンが出てきた
国木田さんは鉄線銃で素早く爆弾の起爆装置を
弾き飛ばした
「なっ」
『余所見はお勧めしない』
私は犯人が動揺したのを見計らって素早く足を払い床に叩きつけた。
.........初めてやったけど出来た←
「よくやった、」
「一丁あがり〜」
はぁ、とんだ災難に見舞われたものだ
そう、安堵していたのはたったの数秒だった
「わっ...ぶっ！」
敦が隣で不自然に転けた
ピッ
「あ」
「あ」
『......え？』
敦が転けた時に手元に起爆装置があった
爆弾を見ると起動している
「あああああああああぁぁぁ！？！？」
「爆弾！爆弾！あと5秒!?」
拙いでもどうする？
爆弾は
だが次の瞬間目に飛び込んで来たのは
『敦ｯ!?』
爆弾を抱え込んだ敦の姿だった。
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作者名：蒼花 | 作成日時：2019年5月23日 18時
