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◇
『……なにか、聞こえる』
「なにかって、なに？」
『しっ。静かに』
呼吸を落ち着かせながらヒロイン2はその場に立ち止まり耳を澄ませる。
Aたちも足を止め、ヒロイン2が見つめる坑道の奥の暗闇に目を向け耳を澄ませると、微かに声が聞こえた。
「……さぬ……うぅ……ぬ……」
『なに！？ ねぇっ、さぬうぅぬってなに！？』
「ぼ、僕に聞かれてもっ」
全員の耳に届いた地を這うような恐ろしい声。顔を青ざめたAは近くにいたデュースの胸ぐらを掴んで揺さぶる。
「こ、この声……は？」
『近づいてくる……？』
「い……し……ウゥウウ……オデノモノ……イジハ……オデノモノダアアアアオオオオオオ！！！！」
『「「で、出たああああ！！」」』
『うきゅう〜……』
暗闇から姿を現したおどろおどろしいオーラを纏ったモンスターに全員の悲鳴が木霊する。
割れたインクボトルから溢れるインクは魔力だろうか。恐ろしい声と共に左手に持たれたツルハシがヒロイン2たちに振り下ろされた瞬間、Aは目を回して気絶してしまった。
『Aちゃん！？』
「ちょっ、このタイミングで気絶するとかマジ！？ あーもうっ、手のかかるやつ！」
気絶したAをエースが抱き上げると、ユウとデュースがヒロイン2とAを守るように前に立ちモンスターから距離を取る。
「あんなのが居るなんて聞いてねーんだゾ！！ はよ逃げろ！！」
「めっちゃエグい！ でもアイツ石がどうとか言ってなかった！？」
「えぇっ！？」
『確かに、イシって言ってたような……』
「イジ……イシ、ハ……ワダサヌ……！！」
「「「『！！』」」」
確実に聞こえた【イシ】という言葉。ドワーフ鉱山に眠る石、それは魔法石である可能性が高い。
「やっぱりここに魔法石はあるんだ！」
「むむむむむりむり！ いくらオレ様が天才でもあんなのに勝てっこねぇんだゾ！」
「だが魔法石を持ち帰れなければ退学……僕は行く！」
「嘘でしょ！？」
「1人じゃ無理だ！」
マジカルペンを手にモンスターに一歩近づくデュースをユウは止めようと手を伸ばすが、その手は払われてしまう。
「俺は絶対に退学させられるわけにはいかないんだ！」
『だめ、デュースっ！』
▶︎
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ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます！お友達との作品を面白いと言っていただけてとても嬉しいですっ^ ^これからも楽しんでいただけるように頑張ります(*^_^*) (2021年7月8日 8時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - やっぱり面白い！素敵な作品をありがとうございます！！他の作品と一緒に頑張ってくださいね！ (2021年7月8日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年7月6日 14時
