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◇
「ヒロイン2、ネクタイはどうしたんだい？ 寮内だからといって制服を着崩すことは許されないよ」
『あっ、ご、ごめんなさいっ。その、自分でネクタイを巻いたことがないんです……。それでエースたちに教えてもらおうと思って』
「……なるほど、女の子のキミが男子部屋の前を彷徨いていたのはそういった理由だったのか。貸してごらん」
『えっ……？』
「ネクタイだよ。ボクが巻いてあげよう」
『そ、そんなっ。リドル先輩のお手を煩わせるわけには……』
「ヒロイン2、もう一度言うよ。ネクタイを貸してごらん」
『は、はい……』
先程までの優しいものとは打って変わり、有無を言わさぬ雰囲気を纏ったリドルにヒロイン2は頷きネクタイを渡す。
ネクタイを巻くため近づくリドルに、ヒロイン2の心臓はばくばくと鳴っていた。
首元でブラウスとネクタイの擦れる音がやけに大きく聞こえる。
ヒロイン2は目の前にあるリドルの顔を見ることが出来ず、ぎゅっと目を瞑っていた。
「……ふふ」
ネクタイを巻き終えたリドルはヒロイン2が目を瞑り、頬を赤く染めながら身体を強張らせていることに気付き、思わず笑みを溢す。
「うん、これでいい。鏡を持っているかい？」
『はい、あります…………わあ……』
鞄の中からポーチを取り出し、コンパクトミラーに首元を映す。
そこにはリドルと同じリボン結びで結ばれていた。
『リドル先輩とお揃い……、嬉しいです』
「喜んでもらえてよかった。結び方がわからなければ、またおいで。キミが上手に結べるまで、ボクが結んであげよう」
『あ、ありがとうございます……っ』
「それじゃあ、また」
ヒロイン2の頭をふわりと撫でるとリドルは長い廊下を歩いていく。
『リドル先輩……』
小さくなっていくリドルの背中を見つめながら、ヒロイン2は結んでもらったネクタイに手を添えた。
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ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます！お友達との作品を面白いと言っていただけてとても嬉しいですっ^ ^これからも楽しんでいただけるように頑張ります(*^_^*) (2021年7月8日 8時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - やっぱり面白い！素敵な作品をありがとうございます！！他の作品と一緒に頑張ってくださいね！ (2021年7月8日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年7月6日 14時
