検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:5,712 hit

9 ページ10









『んっと……これでよしっ』








ヒロイン2は姿鏡の前で真新しい制服に身を包んだ自分を見つめる。

自分が眠っている間にベッドの上に置いてあったこの制服。
誰がどうやっていつ置いたのか、など謎が多いがヒロイン2は可愛らしいデザインのスカートの裾を持ち上げた。
可愛らしい首元にフリルのついたブラウス、スカートの丈もヒロイン2の長さの好みの少しだけ膝上丈。
どうやって自分の好みを知り、誰がいつ採寸したのか……などまた謎が増えたが








『ふふっ、可愛いからいっか』








可愛らしい制服にヒロイン2は小さなことは気にしないことにした。
ただ、問題が1つ。








『ネクタイ……』








ヒロイン2の手には黒と白のストライプ柄のネクタイ。
ミドルスクールの制服では、取付タイプのリボンだった為、ネクタイに触れたことはこれが初めて。
鏡の前で自己流で巻いてみるも、お世辞にも綺麗とはいえない。








『エースとデュースなら巻き方教えてくれるかな』








昨日の歓迎パーティーで仲良くなった2人なら教えてくれるかもしれない。
ヒロイン2はネクタイと重たい教科書の入った鞄を持って部屋を出た。








『エースたちの部屋はたしか……』








ヒロイン2はエースとデュースの部屋を探して、ハーツラビュル寮1年生の部屋があるフロアを歩いていた。
彼らは4人部屋だと言っていた。
ただ、どの部屋かを聞いていなかったヒロイン2が扉の前で困っていると








「ヒロイン2?」








ヒロイン2から少し離れた場所にリドルが立っていた。








『リ、リドル先輩っ……お、おはようございます!』


「うん、おはよう。よく眠れたかい?」


『はい、とてもよく眠れました』


「それはよかった。Aを転寮させるまでは女の子が1人で心細いことあるだろう。困ったことがあったらいつでもボクに言うといい」


『リドル先輩……はい、ありがとうございます』








リドルの優しさにヒロイン2は更に惹かれていく。
歓迎パーティーの時に他の寮生が彼のことを「暴君」だと言っていたが、こんなに優しい人のどこが暴君なのだろう。
ヒロイン2がぼんやりとリドルを見つめていると、リドルはヒロイン2の首元にあるものがないことに気がついた。







10→←8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (97 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます!お友達との作品を面白いと言っていただけてとても嬉しいですっ^ ^これからも楽しんでいただけるように頑張ります(*^_^*) (2021年7月8日 8時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - やっぱり面白い!素敵な作品をありがとうございます!!他の作品と一緒に頑張ってくださいね! (2021年7月8日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ここ | 作成日時:2021年7月6日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。