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『んっと……これでよしっ』
ヒロイン2は姿鏡の前で真新しい制服に身を包んだ自分を見つめる。
自分が眠っている間にベッドの上に置いてあったこの制服。
誰がどうやっていつ置いたのか、など謎が多いがヒロイン2は可愛らしいデザインのスカートの裾を持ち上げた。
可愛らしい首元にフリルのついたブラウス、スカートの丈もヒロイン2の長さの好みの少しだけ膝上丈。
どうやって自分の好みを知り、誰がいつ採寸したのか……などまた謎が増えたが
『ふふっ、可愛いからいっか』
可愛らしい制服にヒロイン2は小さなことは気にしないことにした。
ただ、問題が1つ。
『ネクタイ……』
ヒロイン2の手には黒と白のストライプ柄のネクタイ。
ミドルスクールの制服では、取付タイプのリボンだった為、ネクタイに触れたことはこれが初めて。
鏡の前で自己流で巻いてみるも、お世辞にも綺麗とはいえない。
『エースとデュースなら巻き方教えてくれるかな』
昨日の歓迎パーティーで仲良くなった2人なら教えてくれるかもしれない。
ヒロイン2はネクタイと重たい教科書の入った鞄を持って部屋を出た。
『エースたちの部屋はたしか……』
ヒロイン2はエースとデュースの部屋を探して、ハーツラビュル寮1年生の部屋があるフロアを歩いていた。
彼らは4人部屋だと言っていた。
ただ、どの部屋かを聞いていなかったヒロイン2が扉の前で困っていると
「ヒロイン2?」
ヒロイン2から少し離れた場所にリドルが立っていた。
『リ、リドル先輩っ……お、おはようございます!』
「うん、おはよう。よく眠れたかい?」
『はい、とてもよく眠れました』
「それはよかった。Aを転寮させるまでは女の子が1人で心細いことあるだろう。困ったことがあったらいつでもボクに言うといい」
『リドル先輩……はい、ありがとうございます』
リドルの優しさにヒロイン2は更に惹かれていく。
歓迎パーティーの時に他の寮生が彼のことを「暴君」だと言っていたが、こんなに優しい人のどこが暴君なのだろう。
ヒロイン2がぼんやりとリドルを見つめていると、リドルはヒロイン2の首元にあるものがないことに気がついた。
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ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます!お友達との作品を面白いと言っていただけてとても嬉しいですっ^ ^これからも楽しんでいただけるように頑張ります(*^_^*) (2021年7月8日 8時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - やっぱり面白い!素敵な作品をありがとうございます!!他の作品と一緒に頑張ってくださいね! (2021年7月8日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここ | 作成日時:2021年7月6日 14時