爆発〜犯罪者は知っている〜

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「ま、七鬼の考えはどうでもいいとして。」
「どうでもよくない。」



話し始めた若武の声に被せるように、真顔の忍が反論する。


なんか…面白いかも。


と、１つ溜息を吐いて若武がまた口を開いた。



「次に裕司が狙う工場の目星は付いてんのか？」



すると、黒木君があの虹彩認証タブレットを持ち出し、地図を開き、画面全体を指差した。



「これは、港町の地図だ。」



とある一点の四角を赤い丸で囲み、1という数字を書く。



「これが1つ目に爆破された工場だ。」



次にその隣の四角に丸をして、2を書く。



「これが2つ目。」



そして、そこから右下に少し離れた四角に丸印を付け、3を書いた。



「最後。3つ目だ。」



で、艶やかな瞳を瞬かせて、言ったの。



「これらの工場は、喜多川建設の所有物で、消しゴムを製造している。」



へ？ 消しゴム？


すると、上杉君が言った。



「ニュースでは爆発した事だけ報道していて、

そこで何が製造されていたかは余り報道されてなかっただろ？

家具とかならまだしも、消しゴムは人間の生活に余り影響を与えない。

要するに、メディアは目立つ事しか取り上げねぇんだ。

それが真実では無くてもな。」



で、ニヤッとして付け足したんだ。



「まるで、バカ武みたいだろ。」



そしたら若武が逆上！



「何だとアホ杉！」



もう、五月蝿い！

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