検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:34,506 hit

ページ21

「じゃあ、裕司が工場を爆破したのか?」



若武が問う。



「まだ裕司が爆破させたという証拠はない。

でも、」



黒木君はそこで一息ついて、妖しげに微笑んだ。



「彼には工場を爆破する理由がある。」



それは何⁉



「おい、まさか…。」



上杉君が表情を曇らせた。



「嘘だろ…。」



翼も目を見開く。


小塚君も顔を引きつらせた。


分かってないのは私と忍と若武だけ…。


はて?


そうしたら、黒木君が考え込んでる私達を見てクスッと笑った。



「爆発した工場はね、裕司の父親の会社が工事を請け負った工場なんだ。」



あっ、成る程。


それで私と若武は理解出来たんだけど、まだちんぷんかんぷんな人が約1名いた。


そう。忍!


忍はキョトンとした顔で言った。



「爆発した工場が裕司の父親の工場だから、何なんだ?

別にそんなの関係ないだろ。どうでもいい。」



あちゃー。


そしたら、呆れた顔をして、若武が言った。



「あのな、裕司の両親は離婚したんだぜ。」



「だから?」



忍…。


と、小塚君が口を開いた。



「えっと、今まで円滑に進んでいた家族生活が、急に破壊されたら悲しいでしょ?

しかも兄は自分達を見捨てて国外に逃げて行った。

ここからは僕の推測なんだけど、裕司と姉は仲が良かったんじゃないかな。

それが両親の離婚で無理矢理引き離されたから、親を恨んでも仕方ない。

って、僕はそう思う。」



そう語った後、小塚君は頬を赤らめた。



「ごめん。なんか熱弁しちゃって。」



ううん。そんな事ない! 感動した!


私はそう言う意味を込めて、首を大きく横に振ったの。


すると、忍が言ったの。



「…ふぅん。そう言うものなのか。人間ってやっぱり分からない。」



私は貴方の思考回路が分からない…。

、→←、



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜桜杏奈(プロフ) - ことこさん» 私もです…kzの小説からかなりの時間離れてましたw杏奈さんのようにって…凄く嬉しいです!(^ー^)ありがとうございます!頑張って下さい! (2020年12月12日 11時) (レス) id: b0400f18c5 (このIDを非表示/違反報告)
ことこ(プロフ) - 夜桜杏奈さん» あらあらお久しぶりです笑 私も長らく浮上できておらず…。杏奈さんのように、これからは頑張っていきますね! (2020年5月5日 19時) (レス) id: 7ea4d553bd (このIDを非表示/違反報告)
夜桜杏奈(プロフ) - Lizさん» 返事遅れて申し訳ありません!!(もはやそんな次元ではないですね。)ありがとうございます!そんな足元にも及ばないなんてとんでもないです! (2020年5月5日 16時) (レス) id: b0400f18c5 (このIDを非表示/違反報告)
Liz(プロフ) - 杏奈さん» 閲覧して下さり、ありがとうございます!私なんてまだまだ杏奈さんの足元にも及ばない存在ですm(_ _)m (2017年12月27日 20時) (レス) id: da70c2c68a (このIDを非表示/違反報告)
杏奈(プロフ) - こんにちは!杏奈です_(..)_この作品すーーーごく面白いです!それにすごく本格的で…憧れますm(__)m (2017年12月27日 18時) (レス) id: b0b260f969 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ことこ | 作成日時:2017年12月1日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。