Lilアソート(バレンタイン短編) (ページ4)

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RED×クール女子ページ4

「ありがとうー！
とあ、甘いもの好きやから嬉しい」

高校に入って初めてのバレンタイン。
義理もそうやけど
いくつか本命のチョコレートもいただき
丁寧にそれを受け取る。

そんななか、ひとりの女子が
とあの元にやってきて、クラスが騒つく。

「え、神田さんちゃう？」

「手に持ってるんチョコ？
嘘やん」

彼女の登場に騒つくのは無理もない。

神田A。
とあより背が高くて、黒のロングヘアが似合っている
クールな印象の女の子。
隣のクラスで、
あんまり人と関わっているところを見たことがない。

そんな彼女がとあのほうに一直線で向かってくるねん。

とあも状況がつかめず、
その場で固まっていると

『嶋崎斗亜くん。
好きです』

「へ？」

さらにざわつく教室と
目が点になって変な声が出るとあ。

とあ、神田さんと話ししたこともないのに、
なんで？

と、思いつつ
とりあえずチョコレートは受け取り

「ありがとう？」

少し語尾を疑問形にしながらもお礼を言う。

彼女は満足したのか、

少しだけ微笑んで自分のクラスへ戻っていった。

え、笑った。
初めて見た。
てか、なんで告白？