【ハイキュー】彼は名前を呼ばせてくれない【男主】 (ページ14)

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１２話ページ14

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及川サイド

敗北を期した烏野、飛雄たちとの練習試合。

あれから３日明けた朝練中のことだった。

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斉藤ちゃんは、体調が悪いように見えた。

なにか過去に関係しているのは明確だけれど、下手に踏み込めはしない。

３年生の中で、様子を見ようということになった。

その約束通りに、練習中もチラリと斉藤ちゃんを盗み見る。

サーブ練をしている時、コーチと話しているようで。

その顔は、悲しそうに見えた。

及「斉藤ちゃ…」

岩「クソ川！ボール来てるぞ！」

声を掛けようとすると、岩ちゃんの罵声。

その声に振り返ると、目の前にボールが迫っていた。

間一髪、本当にその言葉がピッタリなくらいにギリギリで、手で弾く。

そのボールは＿＿

花「斉藤っ！あぶねぇ！」

バシンッ

斉藤ちゃんに、直撃。

音もなく倒れた斉藤ちゃんに、みんなが駆け寄る。

岩「っ、斉藤！おい！」

コ「動かすな！脳震盪を起こしてるかもしれない。金田一、担架持って来い！」

金「…はいっ！」

国「斉藤さん…っ」

金田一が持ってきた担架に、意識が無いままの斉藤ちゃんが乗せられる。

コーチと、通りかかった国語科の先生が、保健室に運んで行った。

特別力のあるわけじゃないコーチと、２０代半ばの筋肉の無い女性の先生。

そんな二人で容易に持ち上がってるという事実と、

担架から垂れ下がる、病的に白く細い腕が、斉藤ちゃんの今の心境を語っているようだった。

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