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16話 ページ16

間一髪で交わしながら蹴りを繰り出しそれを圭介に防がれたところでお互いフっと笑みがこぼれた。









「さすが空手部だなぁ、腕が痛てぇ」









『いきなり殴りかかってくるなんてさすが口より先に手が出るタイプ』









お互い腕と足を下ろし軽く組手の構えをとった。









『組手、私が勝ったら話してもらうから』









「女だからって容赦しねぇぞ」









圭介は挑発的に笑って動かないので、此方から蹴り込み、防がれても腰をさらに切り回し蹴りをする。









が、それも防がれ掴まれる前に足を引いた。









「相変わらずあの頃のマイキーそっくりだなぁ!」









____小さい頃、私が場地家に預けられて数週間くらい経った頃圭介がよく怪我をして帰ってきていた。







小さいながら他人の家に居続ける理由が欲しかった私はこの家の(こども)を傷つける敵を倒せばこの家にいて良いことになるのではないかと思った。









それで私も空手を習いたいと言って圭介の稽古について行った。









そこでマイキー君の存在を知った。









強い人の真似をすればいいと単純な考えでマイキー君の蹴りを真似て、私は女の子にしては強くなれた。

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作者名:らいあ | 作成日時:2021年10月18日 17時

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