24話 上辺 ページ26
范無咎視点
ワールドウォーカーは反応が気になるのか、しゃがんでロビーの顔を覗き込んだ(ロビーの表情は分からないが…)
……ロビーは黙ったまま箱を見つめている
范無咎「…どうする、食堂に行くか？」
ナマエ「あ、もしかしておかわりある感じです？」
謝必安「ええ、今ならまだ溢してしまったのと同じものが残っているでしょう」
謝必安が教えると、ワールドウォーカーは自分の事のように喜び、ウキウキと立ち上がる。
ナマエ「マジかヨカッタ！じゃあ私貰ってくるからロビー君……」
ロビー「ううん、いらない」
だがロビーはワールドウォーカーの言葉を遮り、顔を上げた。その声は先程よりも元気で、嬉しそうにも聞こえる。
ロビー「僕、Aお姉ちゃんと一緒に飲みたい！クッキーも！」
ナマエ「え、いいの？元のより少ないよ？」
ロビー「いいの、今はこれが欲しいんだもん！」
……よかった、ロビーはもうすっかり元気そうだな。
ワールドウォーカーもそれに安心したようで、ロビーの手をとり微笑む。
ナマエ「…ロビー君がいいなら、そうしよっか！」
ロビー「うん！范無咎と謝必安もありがとう、もう大丈夫だよ！」
謝必安「ええ、今度は気を付けるのですよ」
ワールドウォーカーとロビーは奥のベンチに座り、楽しそうにおやつを食べ始め、俺と謝必安も館内へ戻る。
窓からもう一度覗いて見えたアイツの表情は……やはり俺が予想していたより、ずっと優しいものだった。
謝必安「フフ…皆さんが言っていたとおり、僕達のイメージとは違うみたいですね」
俺の考えを読んだかのように謝必安が言う。
俺だって、アイツはもっといい加減な奴だと思っていたが……
范無咎「…ああ、上辺だけで判断していたみたいだな」
まさか実際はこんなに違うと思わなかったな。
少し申し訳なさを感じるくらいには、自分の中で印象がガラリと変わったのだ。きっとあの時リッパーの挑発じみた言葉がなくても、いずれ気付くことだったと……
……いや、こんなのは言い訳でしかないか。
今までの考えは間違っていたんだ、上辺だけで決めつけたままは自分が許せない。
ワールドウォーカー、お前の事
よく知ってから決めるとしよう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
教六(プロフ) - シャーリーンさん» コメントありがとうございます！こんな作品で楽しんでいただけてとっても嬉しいです…！！只今更新頻度が最悪なことになっておりますが、良ければ気が向いたときにでも覗いてください……！ (2023年3月22日 10時) (
レス) id: a8f6fe50f3 (このIDを非表示/違反報告)
シャーリーン(プロフ) - 前作を読んで飛び上がりなから参りましたどうもこんばんにちは(？？？)黒無常ｻｧﾝ落ちﾃﾞｽｶ最高ですか神ですか神でしたね失礼しました(土下座)ヤンデレエマたそ尊いし可愛いしムジョリータパイセンかっけーしかわよいし発狂して良いですかはい我慢します() (2023年3月21日 23時) (レス) @page30 id: 0f01db0546 (このIDを非表示/違反報告)
妖福(プロフ) - nonちゃん丸(＾ω＾)さん» コメントありがとうございます！抑えてるけど実はヤンデレ発動してるエマちゃん…良いですよね(早口)前作から見てくれてありがとです！とっても嬉しいです！！ (2021年11月26日 0時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
nonちゃん丸(＾ω＾)(プロフ) - 前作読んでめちゃ好きでこっちも読みはじめました！！エマちゃんの感情が良い………めっちゃ好きです！あばばばばば好き……(*´ω｀*) (2021年11月25日 23時) (レス) @page13 id: 785948bac7 (このIDを非表示/違反報告)
妖福(プロフ) - 或芙さん» コメントありがとうございます！読んでもらえてとても嬉しいです！リアルでの生活が落ち着いけば、また更新できると思うので…ゆっくりですが頑張ります…！ (2021年11月16日 18時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：教六 | 作成日時：2021年11月1日 18時
