寮 ページ17
あんなことを言った学園長は、キャンベル様よりも悪党なのかと思っていたが
学「寮分けは‥、そうですねぇ‥まだ起きてるでしょうから君もオンボロ寮にしましょう！」
貴「え、そんな理由で‥」
学「彼の魔力はいかほどに？」
「‥上の下と言ったところか‥」
学「ほう、それはなんとも興味深い」
それはどんな意味での言葉なのか
溜め息を吐くクルーウェル先生と俺をよそに進んでいく話は、止めることができなかった
.
クルーウェル先生とわかれて、オンボロ寮までの道を歩く途中
当たり前だろう、俺の事を聞かれた
学「君は獣人ではないようですね？」
貴「そう‥、ですね、」
学「何があったんですか？」
この学園の一番のお偉いさん
その人に言わないなんて選択肢はないだろう
貴「魔法薬をのまされまして‥、完全なものじゃなかったみたいです」
何も面白くないのに、呆れて笑ってしまう
貴「この綺麗な黒い髪も、立派な耳も尻尾も、俺のじゃないんですよ」
学「それは‥、きっと辛かったでしょう」
どうせ心のない言葉
仮面をしてる学園長から感情を読み取るなんて出来るはずもないから、顔なんて見ない
ただ、前を見て
学「人間の耳を消すことなら可能ですよ」
貴「え」
そういうわけにもいかなかったみたい
少し見上げたところにある学園長の光る目は丸いまま、何を考えているのかわからない
貴「今すぐに‥、ですか、」
学「はい。その代わり、もう一度つけて、なんてことはできません」
動いていた足を止めて、俺たちの間には強い風に揺れる草木の音だけが聞こえる
貴「消して、‥ください、」
学「良いんですね？」
貴「‥はい」
どうせもう人間でも獣人でもないんだ
頷けば、手袋越しに学園長の手が耳に触れて、学園長が何かを唱えたあと、少しの熱さと共に光が散った
学「終わりましたよ」
そう言われて顔の横をさわれば、そこに人間の耳はない
本当になくなったのかと思いベタベタさわれば、不意に伸びた爪が頬に傷をつける
慌てて指先で拭おうとしても、また伸びた爪がさらに傷を増やす
手首を捕まれたお陰で漸く、自分が焦っていることに気づいた
学「‥落ち着きなさい」
貴「ご、めんなさい、」
深呼吸をすれば、爪は人間のものに戻っていた
焦るとこんなことになるんだなと学習した
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ただのD判定の人。(プロフ) - あ、ごめんなさい！色々と間違ってました！下のコメ忘れてください！((え (2020年8月19日 18時) (
レス) id: ba2d48fc22 (このIDを非表示/違反報告)
ただのD判定の人。(プロフ) - なんか表示されてるのが名前になってます... (2020年8月19日 18時) (レス) id: ba2d48fc22 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 大好きです、、久々に泣きました、笑この作品を作ってくださりありがとうございます、、！この作品に出会えてよかったです、！頑張ってくださいね、応援してます！( ^ω^ ) (2020年8月19日 4時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2020年8月3日 17時
