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悲しみ ページ33

私の魔法は結局皆を傷付ける。
魔女の存在を教えると、皆遠ざかって行く。
学校でも、気がつけば一人ぼっちだった。
変な子だって陰口を叩かれて、笑われていた。
そんな私に手を差し伸べてくれたのが武装探偵社だった。
「僕達は君の魔法が欲しいんじゃない。僕が居れば全部解決だ。君は居るだけでいい。陰ながら、その魔女ってのを倒し続けてればいい」
乱歩さんはそう言ってくれた。
国木田さんや太宰さんも私のことを歓迎してくれた。
魔女の話をしても、嫌な顔一つせずに真剣に聞いてくれた。
それが嬉しかった。
魔法少女として、生きて行くと決めた。
だけれどソウルジェムの秘密を知ってしまった。
ソウルジェムは濁り切ると魔女になる。
砕けたらタヒぬ。
希望がないじゃん。そう思った。
やちよさんみたいに、特別強い訳でもないし、灯花様やねむ様みたいに特別賢い訳でもない。
守られてるだけの、弱い魔法少女だって思って悲しんでいた。
芥川にかつて、こう指摘されたことがある。
「……悲観的だな。貴様は自らを弱者だと思い込んでいる。だが、仲間に囲まれ、恵まれているのではないか?」
そう指摘された。
「私って、結局皆を苦しめてるだけなんだね……」
「そんなことねぇよ。お前はお前だろ」
そう言ってくれた道造くんは、私にオレンジジュースを差し出してくれた。

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作者名:柚希 | 作成日時:2023年8月24日 14時

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