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番外編・ネイルとピアス ページ26

私はネイルチップを取り出すと、マニキュアを塗り始める。
黒、ラメ入りの紫、微細ラメ入の薄ピンク。
ネイルチップに色をつけていく瞬間が楽しい。
ネイルサロンに行ってもよかったのだが、何せ私は学生のため、そんなお金が無い。
「おっ、何やってるんだ?」
「ネイルチップ作ってるの。たまにはいいかなって。流石に学校には付けてけないけど……」
「器用なんだな」
道造くんは私の手付きを見て褒めてくれた。
それが嬉しくて仕方なかった。
「ネイルは揃いに出来ねぇけどよ、ピアス、そろいにしないか?」
「私、ピアス穴空いてないよ?」
「開けてやる。一寸待ってろ」
道造くんは出かけて行った。
一時間して戻ってくると、手にはピアッサーが握られていた。
「じっとしてろよ。あと、少し痛ぇけど我慢しろ、な?できるだろ?」
ガシャン、とピアッサーが貫通する音が聞こえ、紫のストーンのピアスが着いていた。
「それ、ファーストピアスって言って……安定するまでつけているやつだ。消毒、二週間忘れるなよ?」
「うん!ありがとう……!」
「安定したらコレ付けろ。」
そう言って渡してくれたのは、道造くんとお揃いの銀色のピアスだ。
安定して、このピアスをつけるのが楽しみだ。

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作者名:柚希 | 作成日時:2023年8月24日 14時

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