みことの提案 ページ19
みことさんは姿こそ見せないものの、何度も語り掛けてきた。
『だから〜、そんなめんどくさい手を使わなくても、剣を壊しちゃえばいいんだって。』
「それが出来とったら苦労してへん!アンタ、姿見えんくせに何言うとるんや!…それに、その剣はブラちゃんの中に根を張ってる。引っ張ると痛いって言うてた。それから、その剣は異能者が変身した姿や。」
そんなことが有り得るのだろうか。
異能者が剣に変わるだなんてことが…。
私は魔法少女に変身すると、魔女を召喚した。
「せめて、剣を引き抜くのが出来るなら…!」
そう思って呼び出したのは屋上の魔女。
屋上の魔女にロープを括りつけ、その勢いで剣を引き抜こうと考えた。
どうなるのかは分からないが、やってみる価値はあるだろう。
『だったらさ、Aちゃんと文ちゃんで引っ張ってみるのはどう?そしたら抜けるんじゃない?ふふっ。』
私と文ちゃんは剣に手をかけた。
引き抜こうとして私たちは思いっきり引っ張るが抜けなかった。
「アカン、何やっても抜けへん…!やっぱり、机使った方がええんとちゃうか!?」
文ちゃんはもう一度机を押して剣を引き抜こうとした。
『賭けに出るんだね。世界の命運はもう、Aちゃんと文ちゃんに委ねられたよ。』
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作者名:柚希 | 作成日時:2023年8月24日 14時