十人長と魔法少女。2 (ページ14)

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別時間軸14･瀬奈みことページ14

みことさんはさらに続けた。
『だって、その隣にいるお兄さんは猟犬、軍の特殊部隊だよ。』
「……っ、」
言葉に詰まっていると、みことさんは楽しそうに続ける。
『もしかしたらの世界で敵になるかもしれない』
「……道造くんは、わたしの彼氏だ！顔も見せないくせに、貶さないでくれる！？」
みことさんはため息をついた。
『つまんないなぁ…。でも、さっき言ったのはもしかしたらの世界だよ。そうなるとは限らないよ。……それこそ、変な奇跡でも起きない限り、ね。』
「どういうこと？」
それまで黙っていた道造くんが不思議そうに聞いてきた。
「……なぁ、さっきから誰と話してるんだ？」
『そっか、そこのお兄さんには声が聞こえないんだっけ。……これで聞こえる？』
「うぉっ！？誰だお前。」
みことさんは反応を楽しむかのように笑う。
まるで、子供のようだ。
『驚いてるね！私は瀬奈みこと。そっちの人と同じ魔法少女……なんだけど、私は魔法少女じゃないって言うか……、なんていうか。』
「……そうか。で？お前の目的はなんだ？」
みことさんは楽しそうに話を続けた。
『ねぇ、お兄さんもさ、こんな世界、壊したいって思わない？嫌なものぜーんぶ壊しちゃおうよ』