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▽*Kishow Side ページ6

紀章「_________…マジでそれ言ってんのか」


そう聞けば、頷くA


A「だって、そうすれば傷つかないで済むじゃないですか」


…だから、"別れたい"って?


紀章「…ッそんなの、勝手だろ」


A「じゃないと、また傷つける」


紀章「そんなこと…!」


A「"ない"とは言い切れないし、
勝手なのもわかってます」


紀章「わかってねぇだろ!」



"言い方が強すぎる"とは思う
…だって、さっきみたいにAがビビってた

だからと言って、止めることができない



紀章「じゃあ、お前の本当の気持ちは…!?」


A「…言ったのが本心です
何度も言わせないでください」


紀章「俺が傷つかなかったとしても、
Aが傷つくんじゃないのか?!」


A「僕は…!」


「はい、アウトー」


いつの間にか帰宅していた伊月ちゃんたち
そして、"何か"をAに強くぶつけた


「私の言った通りでしたよね?
『突如変なことを突拍子もなく平然と言いますから
気をつけた方がいいですよ』って」


あの時の言葉か
…本当に、言うとは思わないだろ
しかも、"それが当たり前"と言わんばかりに
平然と言われた

伊月ちゃんの言葉に、
さっきとは変わって落ち着いてきた

A「ねぇ、痛いんだけど…!」


「それは当たり前でしょ?
アイス界の中で一番硬いアイスなんだから」


A「え、お前食べれたっけ?」


「いーや、怜音に食わせる」


「おいッ!!!」


「…まぁ、そんなことはどうだっていいんだよ」


伊月ちゃんがいつになく真剣で、
Aを見据えていた


「泣いていいんだよ?」


その言葉に唖然する一同
………けど、Aはまっすぐ伊月ちゃんを見ていた


「それとも、"怒ってもいい"って言ったほうが良かった?
言いなよ、ちゃんと
私にも教えて
…じゃないと、私
馬鹿だからわからないよ?
皆もAじゃないから、わからない

私、Aから今回の件に関しての全容は聞いたけどさ、
まだ、愚痴を一回も聞いてないよ?
…相当、無理してるよね
自分を押し殺して」



下野「ちょっと、由佳ちゃん________」



「私にはわかってるから
隠しても無駄だから
隠すのがどれだけ辛いのか、私が一番知ってるから
それにいち早く気付いてくれたのが、Aだったから
言いにくい状況だって言うなら、立て直すのもありだし
………次は、私が気付く番で助ける番だよ」

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作者名:奏人(タクト) | 作者ホームページ:https://twitter.com/Takuto_Se  
作成日時:2019年9月17日 22時

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