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歌い切れば、
手元に触れた雫によって我に返る

頬に伝う雫に、視界が歪んでしょうがない


泣いているということに、気付かされる

拭っても拭っても消えないそれは、
自分がちゃんとした"人間であること"を証明した気がした


服の袖で拭いても消えない涙を拭いながら、
仕切りに手をかけて開ければ、
飲んでいるはずの人たちが集結していた


一気に涙が引っ込む



…………、


A「ドッキリか何かですか…!?」


「…ッAちん、最高だったよ〜!!!!」


抱き着いてきた由佳の目にも、
微かながらに涙が見えた気がした

頭を撫でていれば、"お疲れ様"と紫崎'sが労いの言葉をくれる


「計34回の録り直しだったよ」


那緒の言葉に、思わず"ゴメン"と言えば"別に"と言われた
彼の顔は寧ろ満足そうだった


そして、この仲良し(?)男共は、
いつになったら目を逸らしてくれる…?
いい加減、心臓に穴が空きそうなんだけど((
死んじゃうよ???(((((


下野「うぅ、ずごいよ"〜…」


鼻水を啜りながら言うしもんぬ先輩
…何処もすごくないです


達央「飲むか?」


自身の飲みかけの缶の酒を差し出せば、
紀章さんが"ふざけんな"と言って軽く叩いた


紀章「Aの歌い方、すっげぇ好き」


あまりにもにこやかに言うものだから、
心にすんなりと入ってきた

褒め慣れていないせいだろう、
とっても恥ずかしい…


達央「いやぁ、凄いな
"Mirage"だっけか?」


A「現実思考の歌ですよね
…まぁ、僕の場合ですと、
どんな曲が来ても現実らしいシナリオで考えてますけど」


リズムよく由佳の頭をポンポンと叩けば、
"え…"と顔を上げた由佳



A「ありがとね」


その言葉に、"何もしてない"と言い始める由佳を無視して
紫崎'sにもお礼を言えば、"全貌、わかったの"と意外そうに言われた


A「幾らなんでも、耳コピにしては本家様と
ほぼ同じ強弱のつけ方じゃん?
途中のところで、音が物凄く弱くなったところあったけど、
それは歌詞の意味を見通しての話
そして、ほとんどの楽器をできて、
色んな職業に就いたのことのある紫崎兄妹なら
普通に曲作ることも朝飯前だよね」


兄妹は目を合わせ、"お手上げだな"という顔をしていた


A「由佳、今回作詞したでしょ」


「____〜ッ、もう嫌!!!」


バレて嫌だったのか、ペシペシと叩く由佳
かわいいよね、本当((

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設定タグ:谷山紀章 , KISHOW , 男性声優
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作者名:奏人(タクト) | 作者ホームページ:https://twitter.com/Takuto_Se  
作成日時:2019年9月17日 22時

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