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料理も終盤となっていた時だった
由佳の携帯が鳴ったのだ
…あ、そう言えば、
忘れていたことを思い出す
そんな事を知らない由佳は、すぐに着信を受け取れば、
大きな声を出した
紀章「A〜、携帯返しとく」
肩を組まれ、目の前に携帯が出される
A「…包丁持っているので、危ないんですけど」
と言えば、"大丈夫だって"と言っては出来上がった料理を眺めている
A「つまみ食いはダメですよ?」
紀章「えー、だって美味そうじゃん」
下野「俺、もーらいッ!」
紀章「あ、しもんぬ!!!
てめぇ!!!!!」
包丁を持っていたものの、
使い終わりだったのでシンクに置いて手を洗って、
携帯を受け取った
SNSの通知も多かったものの、
着信とメールもそこそこだった
A「げっ…」
しかも、後輩からの連絡も…
紀章「どうした〜?」
下野「別に1つくらいいいじゃんね、
Aちゃん?」
紀章「俺だって、食べたかったんだよ!」
「ちょっ、Aさ
たっつんさん来るの?」
A「あ〜、うん」
「じゃ、呼んでくる」
A「おう」
特に理由を聞かない由佳
大人数でご飯食べるのが好きな由佳にとっては、
理由なんてどうでもいいのだろう
説明省けるから、めっちゃ助かる((
下野「え、何で達?」
紀章「ちょっと色々あってね…
俺は反対だったんだけど、
Aが"どうしても"って言うからさ」
A「だって、達先輩にも迷惑かけましたもん」
下野「律儀だね、本当」
紀章「本当ね…
俺、めっちゃ心配
良い子過ぎて、悪い奴に絡まれそ〜」
A「冗談も程々にしといてください」
紀章「え、俺…
割と真面目な話してるんだけど!?」
A「何処が…!?」
下野「………無自覚
頑張ってください、紀章さん」
紀章「…ショック療法とかの方が早いかな
危機感、もってもらう為に」
下野「…それは、色々と問題が勃発しそうですよ」
A「え、何の話してるんですか…?」
2人の言っていることがよくわからない…
そんな中、"おっ邪魔しまーす"と達先輩が声を上げて入ってきた
達央「軽くつまみになりそうなモンは買ってきた」
「飲む前提ですね、相変わらず」
達央「いい加減、Aちゃんにはノルマ5杯を達成してもらわないとなぁ」
紀章「ふざけんのも顔だけにしとけ、達央」
達央「ふざけてないッスよ」
そんな会話の応酬に、
別に嫌ってた訳じゃないことを感じ取れた
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作者名:奏人(タクト) | 作者ホームページ:https://twitter.com/Takuto_Se
作成日時:2019年9月17日 22時