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「A〜」
結構、時間は過ぎたと思う
そう、錯覚するくらい楽しい空間だった(過去形)
………何故、過去形なんだって?
"個室で良かったね"って話だよ
…そして、僕が1杯しか飲んでなくてよかったねって話
「ねぇ〜ってばぁ〜」
満面の笑みを浮かべる由佳を目の前に、
溜息を吐く
…いや、自業自得なんだけどさ
紀章「いけいけ、そのまま__________」
A「アンタ、自分で何を言ってるのかわかってんスか!?」
そう、この状況は、
僕が由佳に床ドンされているのだ
飲酒に制限のかかっている僕は、先輩たちの気が逸れているうちに
由佳のグラスにお酒を移していた
まぁ、そんな得意でもないんだけどね
由佳はというと、"あれ、増えた?"と言いつつ飲んでいた
事実確認しろっていう話なんだけど…
いや、首謀者が何を言ってるんだって話だろうけどさ
ほぼほぼお酒に飲まれていない人たちなのに、
助けようともしない
………そりゃそうか、
仲が良くて有名だったね、忘れてた!!!((((
このままでは埒も開かない
…しょうがないっか_______
A「ったく、飲み過ぎだよ
由佳」
優しく語りかけては、
頭をゆっくりと僕の胸へと押し付けては、笑っている由佳
"大胆だなぁ"なんて呟いていたものの、
少しすると寝息をたてて夢の中へと行ってしまった
……………ハァ______________
深いため息を吐けば、"お疲れ様"と声がかかる
A「記憶から抹消してください…
絶対、此奴覚えてないから、
僕だけが恥ずかしい思いしてるだけなんですけど
え、新たな嫌がらせ?
おま、叩き起こすよ???」
蒼井「いやいや、寝てるから!」
諏訪部「お酒入ると、口数増えるね」
A「いたって普通ですけど!」
宮野「でも、その由佳ちゃんどうするの?」
…それもそうなんだよな
A「とりあえず、寝せときます
………煩いんで」
梶「由佳ちゃんの扱い…!」
上体を起こしては、膝枕をして、
今日来ていた上着を由佳にかける
森久保「…お母さんっぽいよね、Aちゃんって」
紀章「ちょっ…!」
A「…そうですか?
言われたことはありますけど、
正直、自分ではそう思ったことは無いです」
あまり言ってほしくないワードが言われ、少し動揺した
お母さんという立場が好きじゃない
昔も今も好きじゃない
きっと、これからもそう_____________
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作者名:奏人(タクト) | 作者ホームページ:https://twitter.com/Takuto_Se
作成日時:2019年9月17日 22時