I、愛、哀2【谷山紀章】 (ページ47)

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「え、作曲しちゃう系？」

意味のわからんことを言う由佳に
"はぁ？"とガン飛ばせば、"え、なんかゴメン"と謝られる

A「俺、楽器できないの知っているよね
アホなの？
いままでずっと隣に居て？
………よし、解散宣言するか」

「いや、する前に端末がないでしょ！？」

A「だって、お前の端末…
ポケットから奪ったし」

「え、いつの間に！！？！？」

そんな茶番をしていると、
"そこまでにしてくれない？"と怜音が出入り口付近の壁にもたれながら言った

「解散宣言したら、お前らのページ…
一からの雑誌作成になるんだけど
こっちのことも考えて下さーい」

「大丈夫だよ
ただの嘘っぱちだから
解散なんてしないし」

A「こうやって今まで甘やかしてきたから、
こんな甘ちゃんになるんだよ
…てことで、解散＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」

「何故に、そうなる！？！？！！」

「その前に、ユニット組んでないでしょ
お前ら」

A「それもそうだ」

そう、一緒に居たりライブをするものの
ユニットは組んでいない
ファンの間でも結構有名話で、
その理由については今まで一度も語ってきてはいない

「え、もしかして、
怜音がインタビュー？」

「いや、両者違うよ
ただの監督みたいなもの～
たまたま仕事が早く終わっちゃってさ
…あー、っと」

思い出したかのように、
バッグから名刺入れを取り飯塚さんに渡した
お互いに挨拶を簡単に済ませると、
"すみませーん"
とノックもせずに社員と思われる人たちが入ってきた
…礼儀とは((

「こちらにお願いします！」

そう言った社員に、すかさず怜音が
"誰が？"と質問をすると"えっと…"と悩み始める社員さん

「仕事相手をちゃんと把握してから、仕事に取り組んで」

たった一言で"はい"と素直に返事する社員さんは、
きっと、真面目な方なんだろうな…

そう思いつつ、未だに出ない言葉に怜音も少々怒っている様に思えた

A「"GRANRODEO"か"名も無いグループ"、
どっちですか？」

助け船を出すと、
怜音は"おまっ、優しすぎな"と注意(？)される

「名も無いグループ、か…
確かにそうだね」

笑い始める由佳に、
荷物を置くように促すと、"もう、本当イケメン"とか
訳のわからないことを言い始める

"あ、私がGRANRODEOさんです！すみません！！！"
と手を上げる社員さん
まぁ、僕たちの担当の人に着いてくるように促され、
結局は、お二方の後ろを歩くような形となった