I、愛、哀2【谷山紀章】 (ページ32)

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▽ ページ32

開かれたエレベーターに乗り込み、
2人きりの密室空間…

……こんな感じの事、前にもあったような((

達央「敬語外してみ」

A「いや、だから何でですか」

皆、同じこと言ってばっかりだな…

A「言ったって、意味ないじゃないですか
何の得もないですよね？」

達央「そうかもな～」

A「なら、外さなくてもいいですよね」

普通に返すと、
彼は"この前より元気だな"なんて言った

達央「紀章さんと復縁、したとかか？」

A「…何でそこで紀章さんが出て来るんですか
何度も言っていますが、紀章さんはただの憧れであって＿＿＿＿＿＿＿＿」

達央「お前が変わったの、紀章さんの写真送ってからだろ？
あの時から、紀章さんも何処となく変わり始めた
あと、2人の距離が今までより遠くなったのもそうだよな
Aちゃんと紀章さんって付き合ってるだろ」

指をさされ、思わず怯む

達央「でもさ、結局は他の奴とキスしてたわけだしな
そりゃ、同棲してても出ていたくなるわな
…なぁ、」

気付けば、壁ドンをされていた

達央「紀章さんじゃなくて、俺にすればいいだろ
俺は、Aを悲しませたり傷つけたりしない」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿"俺にしろよ"

エレベーターという密室空間
JKが騒ぎまくる壁ドンというシチュエーション
…きっと、推しキャラならば、

"わー"

"きゃー"

と言ったのだろう、こんな僕でも

A「何かのアニメの台詞ですか？」

達央「ちげぇよ！！！
俺は、真面目に＿＿＿＿＿＿＿＿」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ﾁｰﾝ 4階ﾃﾞｽ

扉が開き、足早に達先輩を避けて密室空間から出る
そして、中に向かって言い放った

A「揶揄いでそういうことを言うならば、やめてください
…僕、そういうの嫌です」

廊下を走った
心臓がバクバクとしていた
台詞に対してではないのは確かだ
…だって、紀章さんを馬鹿にされたような気がしたもの
まぁ、彼女なのかわからない人が口出していいのかはわからないけど

結局、すぐに追いつかれ、腕を掴まれた
反射的に"放してください"と言うと、
"揶揄ってねぇ！！！"と逆ギレ(？)された
これ、キレていいのは僕の方じゃないの…？((

達央「俺、本気だから
…考えといて」

一方的にそう告げた達先輩は、先に現場へと続く廊下を歩いて行った