I、愛、哀2【谷山紀章】

▽ ページ22

「アレルギーとか食べられないものある？」


A「いや、特にはないけど
チーズ系は入れないでくれると助かる
…少量ならまだ大丈夫だけど」


「確か、片頭痛だっけ？」


A「…よく、覚えてるね」


「だって、また雑誌に採り上げたい人のことだもの…
忘れるわけないじゃん！」


…寧ろ、忘れてください
色んな人からの反感を買いそうです、
タッグを組む人によって………！！！

けど、不思議なのだ
高校時代の話をして、採り上げられた場所的に、
″片頭痛″も採り上げられるものかと思っていた
…色々と僕の苦手なものとかもたくさん話したのに
全く採り上げられていない


A「ねぇ、質問」


「Aの弱点、公開しなかったこと？」


A「良いネタにもなりそうじゃん？
なのに、何でかなぁって」


「…確かに、良いネタだったよ？
でも、俺の秘蔵ファイルに閉まってあるだけ
提出はしてない
Aの評判にも関わるのに、出さないよ
第一、僕個人の意見として、
秘密は人を輝かせる
………Aは特に、ね
調子が悪くても、普通に振る舞う姿がとても絵になる
そんな君だから、伏せたんだ

まぁ、書くのが俺の仕事だから
…安心しなよ、公開はしない」


A「″絵になる″って…
眼科行ってきなよ
ちゃんと診断してもらった方がいい」


「自暴自棄になるのも、何かあったうちに入るの？」


A「いや、昔からの話」


「ふーん…」


包丁を持って華麗にさばくその姿に、
手慣れてると物語っていた



A「僕に興味を持ったって、そんなの…
一時的な興味だから」


「″一時的″って…
じゃあ、一時的じゃないことをもう一度
雑誌でAを採り上げて証明する
………絶対に」


何故か言葉に重みを感じた
返事をしないのも何か変な感じだから、
僕はただ″うん″と呟いた


「信じてないなぁ〜！？」


″絶対にもう1回、採り上げるったら採り上げる″
なんて、何処か楽しそうに言う怜音
僕は楽しくない
…てか、もうお願いだから雑誌の仕事こないで((

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