マリオネットの本心3【谷山紀章】 (ページ30)

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第128話ページ30

A「"読む"とは言っても、
本当、大雑把だから
予定を狂わされたら、補正して元通りにしないとね
………だから、予想外のことは嫌い
だから、アドリブの類(ﾀｸﾞｲ)は嫌いだし」

由佳「でも、"慣れ"に変える…と」

A「気付いたら、慣れてる」

あっさり言ってしまうと、
"くたばれ"とユッカから言われる

言われる理由が、一ミリもわかないんだが

A「だって、言ったって信じてくれないでしょ？
バスケだって下手だったし、絵も下手だし、
ご飯も不評だったりするし、歌も下手糞だし」

「「「はい？？？」」」

A「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿…、」

言おうとした言葉が、喉元で止まった
これは、言っていい事なのか…？

千鶴ちゃんが"先輩、大丈夫ですか？"と心配するものだから、
"何でもないよ"と言う

耳を掠めた音
瞬時に、周りを見回すものだから、
"どうした"と声が掛かる

由佳をどかして、その場で立っては部屋を四方八方に動き回れば、
"落ち着きないよ～"とナミナミから言われた

違うんだよ、聞こえたから＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

明らかに音のしているのは、
自分の荷物の方からで、
"携帯を確認してないな"と今思い、
バッグの中から携帯を取り出しては、電源を点ける

SNSの通知がたくさんあったものの、
着信1件とSMSが3件＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

電話も、SMSも真也からだ

すばやく確認していたものの、
思わず凝視してしまう

由佳「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿つん、おーい」

A「………あ、何？」

遅れて反応をしたのだろう
ゆっくりと立ち上がった由佳が"面を貸せ"とか言うものだから、
"呼び出し方、いつの時代だよ"と零せば、
"カツアゲじゃね？w"と紀章さんが言った

由佳はいつになく真剣な表情で僕を見つめていた

A「…見つめても、何も得をしないよ
ユッカ」

由佳「酔い、覚めたでしょ」

適格に当てて来た由佳
…あー、今日打ち上げの事、
兄貴に言ったんだっけか

A「………ゴメン、」

浪川「ちょっと、どうしたの
いきなり謝っちゃって」

A「負け戦、ほぼ確定になりました
…年始、仕事でこっちに来れるかさえ、
危うくなってきました」

宮野「え、待って
言ってることが矛盾してきてるよ、どゆこと」

A「紀章さん、＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」

何から言ったら、正しいのだろうか…

それでも尚、口に出した言葉は謝罪の言葉だった