マリオネットの本心3【谷山紀章】 (ページ25)

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第123話*Kishow Side ページ25

A「ごめんねぇ～
時間ないのに、わざわざ出向いてもらっちゃって
本当、可愛いね、
天使だね、温いね」

千鶴「先輩もお忙しいみたいで…
私は全然平気です………！
それより、先輩は女神ですよ！」

会話が微妙に成り立っているのか、
成り立っているのかわからない中、
こんな茶番と思うべきなのか、そこの判断も危うい状況の中、
"説明しろよ"と怜音に注意を食らったAが"ごめんなさいね"なんて零しつつ、
1つ、息をついた

彼女は、Aの高校の後輩の楠千鶴ちゃんで、
ここに訪ねてきた理由(怜音を含め)は、
仕事の打ち合わせらしい

主に、A自身が年末まできっちりと仕事が詰まってしまったらしく、
打ち上げの時間を削りつつ、と言う話だった
ついでを言えば、楠ちゃんがここのマンションに住んでいるのも理由らしい

A「可愛い子、
真っ暗の道に一人で歩かせる訳にもいかないじゃん？
本当に、言うの失念してました…
すみません、＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」

謝った刹那、腹の音が聴こえた気がした

そんな中、腹を抑えたのは、
楠さんで、"すみません"と言いながら俯いた

A「ユッカ、空いている皿に
炒飯をご飯茶碗一杯分ちょーだい」

由佳「え、私も食べる」

A「飲んでるのに食うんか」

由佳「だって、美味しいじゃん？」

A「何作るかわかってんの？」

由佳「オムライスっしょ」

A「食べ物センサーかよ、こっわ」

由佳「酷いなぁ！」

千鶴「私、打ち合わせしたら帰るんでお気になさらず…！」

顔を真っ赤にしては、
両手を上げる彼女
Aは、"良いですか？"なんて、
周りに聞くものだから、"全然良い"なんて言う始末で、
彼女は凄く恐縮しきっていた

A「別に気にしないで
元から、この打ち上げの費用は全額僕持ちにする予定だったし、
将来有望の子に、投資して何が悪いの」

森久保「待って」

制止の声が飛び交い、
"どういうこと"とAに質問が投げかけられる
Aは、"言うの忘れてたんですけど、"と言っては、
あっさりと吐いた

A「貰った会費、皆さんに後で返しますね
一円も使ってないですし」

下野「いやいや、何で！？」

御託を並べ始めたAの姿を伊月ちゃんは、
見ずに黙ってアルコールを飲んでいた
…お手上げ状態らしい

確かに、こういう時のAって頑(ｶﾀｸ)ななんだよなw
俺もそう思うもんwww