I、愛、哀【谷山紀章】

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紀章「それは、俺の勝手じゃん？
…何、マモちゃん
何を言いたいの？」


挑発(？)に乗る紀章さん


宮野「だって、近づくAちゃんの間によく入ったり
紀章さんだけ"さん"付けだし…
スキンシップが他の人より多い気がする」


紀章「それは、"気がする"とか、
"たまたま"その状況をよくマモちゃんが
見るだけかもしれないだろ」



宮野「それに、いつもなら一言とかで片付ける紀章さんが
よくしゃべるのも一つです」



火に油を注いでいるかのような状況に変わる

何を言っても、不利にしかならないこの状況下



話題が逸れる話などもない


宮野「二人は付き合ってるんですか？」


大動脈付近に刺さるナイフ
一歩間違えれば、完璧に手遅れとなる状況下
反応が遅れても、それは致命傷となって終わる


しもんぬ先輩も何処か心配そうに見ていた


A「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿…」



その一言で、一気に空気が変わった



A「真守さん
…僕は、ちゃんと先輩に頼まれた通りに呼びましたよ
もうこの話はいいでしょう……
噛んじゃって、すみません
しもんぬ先輩も練習したくてうずうずしているみたいなので、
やりましょう？
時間もそんなにないですし………」


しもんぬ先輩は僕の言ったことで、
切り替えたらしく
"Aちゃんの言う通り、時間ないんですからね"
と言って台本と向き合った

…切り替えが早くて羨ましい限りだ


宮野「…そうだね」


紀章「そうだな
さっきと同じところからでいいか？」


A「が、頑張ります…！」



また、僕からの練習読み合わせだけど
失敗しないで読むことができ、
次々と進んで行く


そして、僕が気になっているシーンにまで読み合わせが進んだ時だった
運が悪く、監督とかがスタジオに入ってきて
読み合わせが終了した


だけど、普通に難なく言うことができ内心ほっとした



そして、予定より早く収録が終わった

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