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「すみません、Aさん」
そうスタッフから言われ、別室へと移動する
「あのですね、こっちのグラスに
またサインを書いてもらっても良いですか?」
A「あ、わかりました」
夜も遅く、
朝に仕事を控えてる僕は急いでサインを書いた
A「これでいいですか?」
「ありがとうございます…!!!」
楽屋に戻ると、
紀章さんしかいなくて
浪川さんと森久保さんは今の一瞬で帰ったのだと察した
紀章「…あのさ」
口を先に開けたのは、
紀章さん
紀章「もしかして、マカロンが入っていたのって俺だけ…?」
A「……そうです」
学ランとスーツを丁寧に畳んで、
大きいバッグに入れる
不意に背後に気配を感じて振り返ると、
紀章さんが抱きしめてきた
紀章「…すっげぇ、嬉しい」
A「や、止めてください…
恥ずかしい」
目を逸らすと、
"本当、初心だね"と揶揄ってくる
紀章「もし、あれを俺が履くことになっていたら
Aはどうした?」
A「嫌ですけど…
あの人数を達成するには、
例え、僕たちが何度もSNSで宣伝をしたとしても
無理だとは思いました」
紀章「…すっごい、憶測」
A「少子社会である現状、
高齢者が声優に興味があるなんて、本当一部だとは思いますし…
でも、達成しなくて安心はしました」
紀章「そっか」
紀章さんは、僕から離れて自分の持ってきた鞄を持った
紀章「帰ろっか」
A「そうですね」
控室を後にする
エレベーターで下に行こうとするものの、
1階から上ってくるため自然と待つこととなった
「谷山さん!」
そう言ったのは、
スタッフさん
「これ!!!」
出された大きな紙袋に
少し胸が痛んだ
紀章「わざわざありがと」
「いえ…!」
消えていったスタッフ
それと同時に、エレベーターが着いた
乗るなり、1階を押してとじるを押した
紀章さんが話し始めるも、
僕は違和感がないように相槌をする
…あんなに大きな紙袋、
チョコ、とか……?
確実に、箱のようなものが入っているのは事実だ
紙袋がちゃんとピシッとしていた
体積的に、チョコレートでもおかしくない
…というか、仕事終わりに渡すってチョコ以外に何がある
既に日は跨いだけど、ヴァレンタインだったんだぞ
近年なんて、段のチョコレートや焼き菓子の入っている箱が
次々と販売されている
紀章「これ、気になる?」
紙袋を指さされて頷くと、
"家に帰ったらね"と言われた
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えらこきゅうのはちゅうるい - 返コメありがとうございます!!ですよね!!女の子ですよね!!不躾な質問、申し訳ありませんでした……。更新、楽しみにしてます!! (2019年7月28日 12時) (レス) id: 651ad92b57 (このIDを非表示/違反報告)
Cross Mezza(プロフ) - えらはちゅさん» 作品をお読みいただき、ありがとうございます。質問にお答えさせていただきますと、夢主『ちゃん』(女性)です。ただ、一人称が『僕』の理由は本編では公開していません。ですが、近々更新する予定ですので、もう少々お待ちください。コメント、ありがとうございました。 (2019年7月28日 0時) (レス) id: a7834a998d (このIDを非表示/違反報告)
えらはちゅ - 途中まで読ませて頂きました。とても面白かったです。えと、質問なんですが、夢主ちゃんは「夢主くん」なんですか。一人称が僕なので、気になってしまいました。 (2019年7月27日 22時) (レス) id: af5b11a232 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奏人(タクト) | 作者ホームページ:https://twitter.com/Takuto_Se
作成日時:2019年2月9日 19時