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お湯の温度を確認して、蛇口を捻る
シャワーを流しながら、排水口に吸い込まれていく赤を眺めた
『ん…』
｢あ、Aちゃん起きた？｣
『…』
まつ毛が震え、グレーの瞳が現れる
とろんとした瞳で僕の呼びかけに反応しない彼女は、まだ意識が覚醒していないんだろう
動く様子もないので、そのまま続けた
手でシャンプーを泡立てて、頭皮を揉むように髪を洗っていく
濡れた彼女の髪は黒ずんだ金みたいな色
こびりついた赤がよく目立つ
しっかりそれらを落とし、一旦泡を流した
｢かゆいところ無い？トリートメントするな｣
反応がないのは寂しいけど、ぼーっとしたAちゃんは貴重なので目に焼き付けておく
｢〜♪｣
鼻歌を歌いながら髪を梳く
指にひっかかることなく流れ落ちる髪はめちゃくちゃ綺麗
時折クルクルと指に巻き付けて遊んだ
今は彼女に何をしてもいいという気持ちがひたすら僕を上機嫌にする
トリートメントを流してゆっくりタオルで水分を拭き取った
ドライヤーをするには彼女の体を起こさなければならない
｢ちょっとまだ、勿体ないなぁ。｣
油を流し込んだような瞳
まだ焦点は合っていない
冷たくて無関心なAちゃんとは違う、無力で大人しい姿は、普段出てこない征服欲を刺激する
ニキビひとつない頬に手を添えた
｢ごめんな｣と言いつつも、口角が上がるのを抑えられない
艶めきを湛えた桃色に齧り付くのに、あと1センチ
｢何してんの大ちゃん｣
グッと襟を後ろに引かれた
｢グエッ｣
｢女の子の寝込み襲うとか、屑でもやっちゃダメでしょ｣
｢初期設定が屑…｣
｢最近あんまり遊んでないと思ったら、彼女に手出そうとしてんの？グルッペンとかゾムに殺されるよ？｣
多分トンちにも殺される…
げどちゃんの声で完全に目が覚めたのか、Aちゃんが体を起こした
｢あ、起きたね。俺ペ神呼んでくるから｣
｢あああAちゃんまだ動かんで！座っとってくれたらドライヤーするから！｣
『ここは…？』
｢医務室に併設されてるシャンプー台。覚えとる？Aちゃん血塗れやったんよ｣
『ああ…血溜まりにいましたから…』
ゾムが彼女を運びこんだ時、Aちゃんの半身は全面赤かった
拭けるところは濡れタオルで拭って、血で汚れた髪は僕が洗うことに。
女の子って髪触られるの好きやん？練習しといてよかった。
｢熱ない？｣
『はい…』
温風にあてられたAちゃんはまた瞼が薄ら落ちる
今だけは、僕が彼女の意識を支配してるような錯覚に浸れた
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亀丸(プロフ) - この小説に惚れて貴方様の前作も見てきました…テンポがよく一晩で読み切ってしまうほど面白かったです。今作はハッカーの話ということでこれまたダークな感じが見え隠れしていてとても楽しいです。今後の活動も応援しております (2019年11月7日 23時) (
レス) id: 072776d0d0 (このIDを非表示/違反報告)
カオル - 性癖ドストライク (2019年11月7日 0時) (レス) id: 251e5ea021 (このIDを非表示/違反報告)
遊 - めっちゃすきです！！いやもうこの小説に出たいくらい！！！(何言ってんだこいつ)もう、いや、もう！ほんとすきです！これからも頑張ってください！！！！ (2019年11月6日 22時) (レス) id: 49b5a0c72b (このIDを非表示/違反報告)
ゴミ箱には夢と希望が詰まってる。 - wrwrdさんの話を漁っていて面白そうだなーと思い見ました。そしたら、おぉーすげぇとなり。メンバーの紹介文で笑いました。面白くてすきです。最新頑張ってください。 (2019年11月6日 20時) (レス) id: 569861b1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年11月4日 18時
