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｢忘れもんない？大丈夫？｣
｢おいトン氏、母親かお前は。｣
心配そうにキョロキョロするトントンと、軽く頭を叩くグルッペン
なんとなくいつも通りの雰囲気で皆笑ってるけど、やっぱりどこか引きつってる
｢ショッピ君、頼んだで…！｣
｢当たり前じゃないすか。コネシマさんは大人しく待っててください｣
真剣な表情でショッピ君の肩を握るコネシマ、煽ってるけど“クソ先輩”とは言わないあたり、ショッピ君も緊張してるんやろう
｢ゾムさんこれ持ってく？｣
｢なにこれ｣
｢僕の愛銃キャロラインちゃん｣
｢きっも！いらんわ｣
｢ゾム…｣
｢なんやロボロ。連れてかへんぞ｣
｢…お姉さんの、こと。頼むで。｣
｢…！お前、気付いとったん？｣
大先生、その銃前はサンディーって呼んでなかったか？絶対テキトーやろ。
ロボロとゾムは小さな声で何か話している。ゾムが一瞬驚いたように見えたけど、どうしたんやろ
｢オスマンさん、アレーネの返事は…｣
｢まだ。する気ないんやろ｣
エミさんはずっとアレーネの動向を気にしていた。オスマンはこないだの外交で随分嫌いになったみたいで、名を聞くだけで眉をしかめている
｢なあ、らんらん。これがほんまに、ベストなんかな｣
｢…珍しくない？シャオロンが弱気なの｣
｢俺の手の届かんとこでAちゃんになんかあったらさ、俺、自分が嫌になりそうやわ｣
｢……俺も。守るために、隊長にまでなったんだけど｣
約束したしな、と呟くひとらんと俺、コネシマは今回護衛から外された。戦争前の今、軍隊長がいなくなるのはまずいから。戦争と城の運営に支障がでない人選の時点で行けるのはゾムとショッピ君だけだった。
ずっと彼女を守れない自分の立場が歯がゆくて、初めて軍隊長になったことを後悔しそうになる。ただの取引やし、ゾムとショッピ君と、グルッペンもおるんやし…
自分を納得させようとしても嫌な予感は消えない
『お待たせしました…！』
現れたAちゃんは、必死に笑っていた
脚は震えているのに、恐怖と緊張を押し殺すような笑顔。その姿は健気で痛々しくて、彼女からのびる夕日の影が儚さを際立てた
｢では、出発するか。明日の朝には着くだろう｣
明日の早朝に出発しても十分間に合う距離だが、ゾムとショッピ君は本来居てはならないので姿を見られるのはまずい。
皆の様子をみて、我らが総統は声をかける
｢心配するな。明日の夜には全員元気に帰って来る｣
この言葉が現実になることはなかった。
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まち(プロフ) - 初めまして、1話したのかと目から読ませていただき、完結までお疲れ様でした。とても素敵な作品に出逢えたこと、心から嬉しく思います。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年7月30日 3時) (
レス) id: 9b1209b0b8 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - こんにちは！あまりの面白さに思わず一気読みしてしまうほどでした!!!!!!!こんなに幸せで素敵なお話を読めてとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年3月11日 14時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
カラ - とても面白かったです。久しぶりに夢中になって読みました。素敵な作品をありがとうございます！ (2020年2月5日 20時) (レス) id: 4407d2bed4 (このIDを非表示/違反報告)
1 - あれ？HappyENDって、こんなに泣けるもんだったっけ？ って、半泣きで最後まで読ませて頂きました。とても良い作品でした。 (2020年1月11日 17時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
レック(プロフ) - すみれいんさん» 度々感想の方お聞かせ頂きありがとうございます！何度も楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです。先の展開を知らないと気付かない伏線もたくさんはっておりますので、是非また、新しい笑顔をお見せいただけたらなぁと思います。 (2020年1月9日 9時) (レス) id: a402dc079e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年9月13日 0時
