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机から体を起こし伸びをした
凝り固まった体はバキバキと音をならし、満足に眠れなかった不満を表す
一昨日と同じように机で寝て、同じ時間に起きたのに、窓の外からは笑い声が聞こえない
心做しか、今日俺を起こした日差しは冷たい気がした
静かすぎる朝食を食べながら隣の顔色を伺う
全てをねじ伏せんと溢れるオーラを纏っていた赤と黒は、今日は鈍く影を潜めていた。
ほんまは深夜に書き直した指令書の確認頼みたかってんけど、この様子じゃ無理そうやな。
アレーネとも敵対することによって2面戦争へと変化した作戦。こういう時は電撃戦が最も有効だが、今はそれを得意とする頭脳が弱っている。Aちゃんのためにもはよ終わらしたいんやけど…
昨夜頭を悩ませていた俺の前の扉が静かにノックされ、エミさんが現れた。彼の手にはラドバンとアレーネ2面戦争の作戦案。
「できれば、使いたくなかったんですけど」
しきりにアレーネの動向を気にしていたエミさんはこうなることも予想していたらしい。俺は有難くその手を借りた。そもそも、指令書書くんは俺の仕事やけど作戦立案は業務外やし…やるけど
｢Aちゃんなんやけど｣
朝食後、誰も席を立たず彼の言葉を待っていた
空気がピンと張り詰め、息を飲む
｢なんとか、一命は取り留めた｣
ほっ、と肩の力が抜けた一同
しかし徹夜で彼女に着いていたであろう軍医は、浮かない顔で続ける
｢グルッペンがあの場で脱臼を治さなかったのは正しい。ショック状態になりかねないから。体温を下げないようにしたのも、いいこと。｣
言葉を選びながら話すペ神
彼らがこれ以上、自分を責めないように
｢ただ、出血が多すぎた｣
｢…どういうことだ｣
｢一命は取り留めた。けど、いつ目を覚ますかは、神のみぞ知る、ことになる｣
｢Aちゃんが、目覚ませへんってことは…？｣
｢ない、とは言いきれん。｣
声を失ったように静かになる空間
命が助かったと聞いた時は緩んだ空気も、暗雲が立ちこめたようにどんよりとした
虚空を見つめる者、唇を噛む者、拳を握りしめる者、泣きそうな者
全員が全員、それぞれなりに彼女を大切に思っていたはずだ。それだけに、自分達の不甲斐なさや敵への怒りを感じていた。
無事に事が済んでいたら、開戦予定日やった今日。
意外にも、最初に口を開いたのは最も責任を感じているであろうグルさんやった
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まち(プロフ) - 初めまして、1話したのかと目から読ませていただき、完結までお疲れ様でした。とても素敵な作品に出逢えたこと、心から嬉しく思います。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年7月30日 3時) (
レス) id: 9b1209b0b8 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - こんにちは！あまりの面白さに思わず一気読みしてしまうほどでした!!!!!!!こんなに幸せで素敵なお話を読めてとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年3月11日 14時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
カラ - とても面白かったです。久しぶりに夢中になって読みました。素敵な作品をありがとうございます！ (2020年2月5日 20時) (レス) id: 4407d2bed4 (このIDを非表示/違反報告)
1 - あれ？HappyENDって、こんなに泣けるもんだったっけ？ って、半泣きで最後まで読ませて頂きました。とても良い作品でした。 (2020年1月11日 17時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
レック(プロフ) - すみれいんさん» 度々感想の方お聞かせ頂きありがとうございます！何度も楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです。先の展開を知らないと気付かない伏線もたくさんはっておりますので、是非また、新しい笑顔をお見せいただけたらなぁと思います。 (2020年1月9日 9時) (レス) id: a402dc079e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年9月13日 0時
