総統室のパティシエ【2】

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幹部42日目

ゾムさんが出発して2日経った
グルッペン様に聞いた話だと１週間以内には戻るだろうと言っていたけど、ゾムさんのいない少し静かな食卓はなんとなく寂しい

『大先生、今日もよろしくお願いします』
｢おっ、その靴履いてくれてるやん！嬉しいわぁ｣
『すっごい履き心地いいですねこれ！動きやすいです！』
｢気に入ってもらえたみたいでよかった｣

1週間前、大先生と射撃場にいる時靴紐が切れてしまった。ずっと使っていたものでボロボロだったから仕方ないけど、次の日の訓練で履くものがなくなってしまう。どうしようか悩みながらお茶会を終え部屋に戻ると、机の上にシンプルな箱が置かれていた。その中身は今履いてる運動用のスニーカーで、彼が訓練後買ってきてくれていたものだった。

『そういえば大先生、私の部屋に来た時紙みたいなの落ちてませんでしたか？』
｢…紙？いや、わからんなぁ。書類とか？トンちに言ったら貰えるんちゃう？｣
『いえ、書類ではないんですけど……どこいったんだろ』
｢なんか大事なもんなん？…探すん手伝おか？｣
『いえ！自分で探します！！』
｢そう？頼ってくれてええねんで？｣
『きっと部屋にあると思うので…！ありがとうございます、お気持ちだけ受け取っときます！』

手伝ってくれるという申し出は正直すごく有難いけど、もし他の人にあれを見られたら、賢い皆さんはきっとわかってしまうから。

｢そうか…、ほんなら始めよか。今日はセミオートやなくてフルオートの使い方やっていくで｣
『よろしくお願いします！』




その頃、総統室

｢Aちゃん、なくなったん気付いてるかなぁ｣
｢そりゃ気付くだろう。半年間持っていたんだからな｣
｢はぁ、ほんま、泥棒してるみたいで嫌やわ…｣
｢でもトントン、これでだいぶわかったやん｣
｢ああ、ゾムも向かわせたしな。｣
｢…こっちにも気付いてるんかな、Aちゃん｣
｢さあ…だが彼女もこれが精一杯のメッセージだったんだろう。Aのあの様子だとなんらかは察していそうだが｣
｢ゾムはよ帰ってこんかなぁ｣



同時刻、とある街

｢やぁっと着いた。思ったより遠かったな。


ここが、ラドバンか。｣





物語は大きく動き始める





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失礼します作者です。
ちょっとここから伏線回収やら何言ってるかわからないとこが多々でてくるかもしれませんが、なるべく早く更新しますのでもう少々お付き合いください。

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