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以前Aちゃんの部屋に入った時、僕は紙の束から少し覗いていた一通の手紙を盗んだ
人として最低なことやと思う、でも、チラリと見えたその紙には俺の調べていた国の名前が書かれていて、それをAちゃんの部屋で見かけたということが胸の不安を煽り立てた
僕が調べてたのは、彼女を攫い拷問にかけた国
あの事件から2ヶ月弱経っても、尻尾を掴めない国
確証があれば戦争に持って行ける、そうグルッペンたちに報告していた僕は、綺麗な字で書かれた手紙を懐にしまった
｢ラドバンとAの姉が繋がったか｣
結婚報告の手紙を机上に置いたグルッペンは、いつものように手を組んだ
｢絶対普通の引越しとちゃうやろな。お姉さんのこと調べても、引越した後の情報がなんも出てこんし｣
｢Aちゃん襲ったんはラドバンで間違いないと思うで。｣
もう1人、敵のしっぽを掴もうと奔走していたロボロのお墨付きも得た。これはもう確定だろう
｢問題はAの姉が今どういう状態で、そしてAはどこまで知っているのかということだ｣
｢なあ、これさぁ…｣
こういう会議は寝ぼけて参加していることが多いシッマが珍しく発言する
コイツたまに鋭いこと言うからな、さすがチワワ。鼻が利く。
｢この手紙の改行部分おかしないか？｣
｢あーほんまや！｣
横から覗き込んだシャオちゃんが同意する
その改行は僕も気付いとったけど、特に気に止めてなかった
｢これ多分隠しメッセージやで。たまたまやったらこんなんならんやろ｣
｢どういうこと？｣
ワラワラとコネシマの周りに集まって手紙をみる
彼の手は手紙の下部分をなぞった
｢ここ、最後の5行。最初の文字だけ読んでったらさ｣
｢さ、ら、わ、れ、た｣
Aちゃんがこのメッセージに気付いているのかはわからない
しかし彼女の様子を見るに、お姉さんがラドバンに囚われているのを知ってはいるんだろう。敵も随分と汚い真似をしてくれる
問題は、
｢ほんま、優しすぎんねんAちゃんは…｣
誰もいないテラスで煙を吐く
今日の会議で、速やかに戦争準備が行われることが決定した。ゾムがAちゃんのお姉さんの現状を調べに行くことになって、帰ってきたら戦争だろう。
目が覚めた時、必死にゾムに手を伸ばしていた姿が目に焼き付いて離れない
穏やかに微笑んでいた彼女の笑顔が、恐怖で染まっていく様子が忘れられない
いったい彼女は、俺たちのためにどれだけのものを背負っていたのだろうか
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フェルト - 伏線回収が神！うらつくで稀に見るほんとうの鬼才のお方ですね！最高です！ (2019年9月14日 10時) (
レス) id: 00cb91440a (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 伏線回収が…！ありがとうございます、わかりやすいです…これからも更新楽しみに待っております！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの子(プロフ) - 前作からの伏線がどんどん回収されてくのドキドキします…これからも更新楽しみにしております。 (2019年8月31日 7時) (レス) id: 54ffec1f7f (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 嫉妬する総統さまが…!!!最高です……!!!!!!ありがとうございます…!!!!!!!!!!!! (2019年8月27日 15時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
琉兎(プロフ) - 主ちゃん可愛すぎっ！惚れてまう！！続きが気になるんじゃぁ！！！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！！ (2019年8月24日 17時) (レス) id: 3584f7d8aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年8月18日 3時
