足りない言葉は風にきけ１【リヴァイ】 (ページ26)

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……SIDE IS リヴァイ……

Aが丘へたどり着くのを待ってから、オレは話を切り出した。

リ「先に話しておくべきことがある」

「なに？」

リ「オレの判断で連れて行く以上、オレにつく嘘は許さない。嘘が１つでも発覚した場合は、その場で退団してもらう」

「･････わかった。あたしからも、1つ言っておきたいことがあるの」

リ「なんだ」

「どんな事情があっても、絶対にあたしから夢を取り上げないで」

Aは、固い決意をこめた目でオレを見つめた。

リ「･･･どんな夢だ、聞いておこう」

「大切な人との約束を守ること」

リ「誰のことだ。もう少し詳しく言ってもらわねぇと、その要件は飲めない」

「･･･病気で亡くした姉と･･･最後に交わした約束があるの。夢というより･･･あたしの使命みたいなものよ。これ以上は、今は話せない」

悲しみをたたえた目の奥に、覚悟と切望が入り混じっていた。

本来ならもっと尋問するところだが･･･

こいつの目はなんだ･･･

オレの平常心に何かを突き刺してくる。

昨日とは少し違う･･･？

たった1日でそこまで変えてしまうほどの『約束』だということか。

リ「いいだろう。ただし、勝手な判断、勝手な行動は慎んでもらう。いいな」

Aは強いまなざしのまま、うなづいた。

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