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*
……SIDE IS リヴァイ……
A･･･お前はどこまでも優しい。
この茜色の空のようにあたたかく、時にあの太陽のように熱く真っ赤にオレを照らす。
時間まで超えて、オレの虚しい心をつんざく光をよこす。
オレは膝を折ったまま、風を浴びるように目を閉じて思いきり息を吸い込んだ。
エルヴィンを失ってから、自分を恨んでも恨みきれなかった。
いつまでもヤツの目を追いかけ続けようとする自分が、帰る場所をなくして彷徨っていた。
そいつをなぐさめるどんな言葉もなく、そんな自分を時々ただいたずらに
だが今は、体の奥でずっしりと重く居座り続けていたそれがどこかへ消えてしまったように、空を仰ぐ自分の体が軽い。
この風の中に解き放てばいい、と･･･、
誰かが言っている気がした。
ゆっくりと、目を開く。
白い紙吹雪は、あっという間に空をすりぬけ、何も入っていない缶が手のひらにポツンと乗っかっていた。
A･･･お前に会いたい。
“待ってて”
バカやろうが･･･
リ「待てる訳ねぇだろ･･･ッ」
誰もいない湖畔に手をつき、オレは砂を握り締めた。
あの日に誓った気持ちは今も変わらねぇ。
オレはもう一度、Aが旅立った日の自分へと心を戻す。
ダイニングのランプの元で手紙を読み終えたオレは、手紙と缶を兵服のポケットへしまいこみ、すぐに宿舎への帰路についた。
夜明けの大地にはびこる静寂の中を駆け抜けながら、理不尽な世界と戦うことを誓った。
この世界は、どこまでも残酷なことを
オレから、あらゆるものを取り上げる。
その残酷さは貪欲だ･･･
今度はAまで取り上げようってのか。
上等だ･･･受けて立ってやる。
何を奪おうと、オレは孤独にも絶望にも屈しない。
引き裂くものが時間だろうが、距離だろうが、クソッたれな運命だろうが、構やしねぇ。
戦うべき相手が世界なら、運命なら、オレはその全部を切り裂いてやる。
A･･･
お前を見つけ出すためにそれが必要なら、この世界の何もかもを敵に回したっていい。
お前を必ず迎えにいく。
オレにはお前が必要だ。
お前と生きていきたい。
オレは記憶から戻り、握りしめた砂を力任せに湖へ投げた。
その時･･･
ハ「ここにいたのか、リヴァイ･･･」
遠慮気味にかける声が、後ろから聞こえた。
*
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ico(プロフ) - ああさん» 私も同じく、完結できた瞬間言葉にならない幸福感でいっぱいでした♡それぞれのキャラの言葉が響き届いたのは、原作キャラの素晴らしさゆえかと思いますが、やはり素直に嬉しいです。身に余るお褒めの言葉に、また書きたくなりました！(長文大歓迎) (10月10日 11時) (
レス) id: d2213b78f9 (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - ああさん» とても長いお話なのに、ずっと応援して下さってここまで読了して頂き…素敵なコメントまで、本当に嬉しいです！前作「お前が女で〜」に留まらずこちらでも感動して下さったとの事、お伝え頂き心から深謝です。 (10月10日 11時) (レス) id: d2213b78f9 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 完結してハッピーエンドで終われて私は言葉で表せられないくらいに嬉しいです。 キャラクター一人一人の励ましの言葉や自分に呼びかけてくれている言葉に感動しました。 神作を私達に提供してくださりありがとうございました。（長文失礼しました） (10月5日 22時) (レス) id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - まずは完結おめでとうございます！ この小説をずっと応援し続けていました 期待を超えるような文才と表現力に圧倒されしまいには感動して涙が止まりませんでした。 私はこの作品に出会えて良かったと思いました。 もうこの作品の続編が見れなくなるのは寂しいですが (10月5日 22時) (レス) @page50 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - きなこさん» きなこさん！！コメントありがとうございます！！なんて嬉しいお言葉を下さるんでしょう…感涙モノです！！ややこしくて読みづらい部分もおありでしたでしょうに、最後まで愛読して頂き、今後のエールまで…深謝です！！！ (2020年11月1日 22時) (レス) id: d2213b78f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2018年9月20日 16時
