２９ ページ29
*
……SIDE IS エルヴィン……
ハ「ちょっとちょっとぉ〜!! エルヴィン!! Aたち全然戻らないけど!?」
エ「騒ぐなハンジ」
ハ「騒ぐなって言ったって、もう日が暮れちゃったんだよ!? たいまつも持たない2人は帰って来れないじゃないか!!」
エ「彼らは野宿の仕方くらい、心得ているだろう」
ハ「野宿･･･Aが喘息持ちなのは百も承知で言ってるんだよね!?」
エ「とにかく落ち着け、ジャンが気の毒だ」
ハンジの横で、同じように騒ぎ立てて気を紛らわせたいのをこらえているジャンが、ハンジからあえて目をそらしていた。
ハ「リヴァイとAが戻ったら、医務室に近いこの部屋を貸すってのは何の問題もないけど、肝心の2人が戻って来ないことには･･･」
ハンジの研究室は、いつもより整頓されていた。
おそらくジャンと片づけたのだろう。
リヴァイのきれい好きを考慮したのか。
エ「わたしにも彼らの消息を知る手立てがない。信じて待つしかない」
ハ「はぁ･･･心配だ･･･」
ジ「ハンジさんて、そんなに心配症でしたっけ」
ジャンが口を開いた。
ハ「Aは私の妹みたいなもんなんだ。キミなんかより、ぜんっぜん長い付き合いなんだよ!!」
ジ「あ･･･そすか。なんでおれに対抗心･･･」
ハ「エルヴィン、彼らはもう出発したの？」
エ「あぁ、さっきな。ミケにももちろん口止めはしてある」
ハ「それで･･･、明後日の作戦の話はどうなるの？」
王都でアニを捕らえる作戦･･･
最悪、リヴァイとAが戻らずとも強行することは可能だが･･･
ジ「ほんとにおれ、エレンの身代わりするんですか」
ハ「おいおい、今更ムリですなんて言わないでよ!?」
ジ「いや･･･もう諦めはついてます。でも髪型とか全然違うのにどうやって･･･」
ハ「あぁ！それは心配ない！」
トン！
ハンジが、ジャンの肩に勢いよく手を置いた。
ハ「エルヴィンは『その道』にコネがあるんだ、大丈夫。ちゃんとしたのを用意してくれる」
ジ「『その道』･･･？」
ハ「ヅ、ラ、だよ！」
ハンジはジャンの耳元に手と口を寄せて静かに言っているつもりだろうが･･･
エ「普通に聞こえてるぞ」
まぁいいが･･･
別に隠しているわけでもない。
エ「変装は時として作戦に必要な演出だ。その小道具として、カツラは必需品だろう」
ハ「長くお世話になるかもしれないしね」
ジ「えっと･･･ハンジさん･･･」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ico(プロフ) - サニーさん» 嬉しい声援ありがとうございます(^^)/ 更新がんばります！ (2018年7月23日 21時) (
レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
サニー(プロフ) - 続きが気になる作品なので更新頑張ってください！q(^-^q) (2018年7月22日 20時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ico | 作成日時：2018年7月4日 11時
