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*
アニ･･･
きっと、もう、あたしがマーレから来た人間だって、気づいてる･･･
でも、それをあたしが認めてしまえば、もうこの場から逃げられなくなる、そんな気がした。
「なんで、こんな呼び出し方したの？普通に言ってくれれば良かったのに」
ア「わかってるんでしょ、アタシがこんなやり方をする訳。とぼけたことを言うのはやめたらどう」
「･･･どうして･･･」
ア「どうして、か。どうしてアンタが裏切り者だとわかったか、それが聞きたい？」
「裏切り者･･･？」
ア「同胞であるにも関わらず、アンタは祖国を裏切ってアタシたちを調査兵団へ売った」
「それはおかしいよ、アニ」
ア「おかしかない、アタシたちがどんな苦労をして『兵士』のフリを続けながらここまで来たか、アンタにわかる？」
あたしは同胞でもない。
マーレを祖国とも思ってない。
まして･･･裏切れるほどの絆も信頼も忠誠も、マーレにはない。
アニ･･･あたしは逆に聞きたい。
なぜそこまでマーレに尽くせるのか。
ア「黙ってないで認めなよ。･･･と言っても、簡単には認めないか。なら教えてあげる。アンタは初めから怪しかった」
初めから･･･？
ア「兵士長がどこからともなく連れてきた兵士･･･若いのにやたらと優秀･･･常に兵士長が付きっきり･･･なぜか団長とも顔見知り･･･」
「それは」
ア「あー、いい、いい。言い訳を聞いたところでアタシの確信は変わらないから」
手のひらを見せるようにして、アニがあたしの言葉を止める。
ア「ただ･･初めから怪しかったのに、すぐ近くにいたのに、なぜアンタをその時から監視しなかったんだろうって･･･、後悔してる」
差し出した手で、アニは頬にかかる髪を耳の後ろへ流した。
ア「ほんっと･･･あの
「罠？」
あたしたちが壁外でワイヤーを使って女型の動きを封じ込めた、あの仕掛けのことだろうか。
ア「ねぇ、早く認めてくれない？アンタがマーレの人間だってこと。それと･･･アタシが"あの時"の巨人だと、もうわかってるってこと」
やっぱり･･･
あの壁外調査の時のことを言ってるんだ･･･
あたしは言葉を探した。
何て言えば、この場を切り抜けるシチュエーションに持っていける･･･？
でも考えようとするほどに、何の言葉も浮かんでこない。
どうしたらいい･･･
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ico(プロフ) - サニーさん» 嬉しい声援ありがとうございます(^^)/ 更新がんばります！ (2018年7月23日 21時) (
レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
サニー(プロフ) - 続きが気になる作品なので更新頑張ってください！q(^-^q) (2018年7月22日 20時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2018年7月4日 11時
