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*

……SIDE IS エレン……



ガラガラガラガラガラ・・・・






ドドドドドドド・・・・・!

ガラガラガラ・・・・・







え?



なん・・・・





パチ・・・




視界に、青空を煙らせる砂埃が見えた。



兵「おぅ・・・起きたか」

エ「・・・?は・・・・?」



う・・・痛って・・・

体を起こそうとすると、鈍い痛みと体重が邪魔をしていつもの半分ほどしか力が入らない。



ていうか・・・

ここは・・・



おれ・・・荷馬車の上・・・・・?



ミ「エレン!!」

エ「ミカサ!?」



ミカサが荷馬車のすぐ横に馬をつけていた。



ミ「まだ起きてはいけない・・・安静にして」



は・・・?

安静にって・・・



エ「女型は!?」

ミ「・・・・・・・逃した」



苦しげな表情で、ミカサが答える。



エ「何・・・で?みんな・・・一体・・・・作戦は・・・?」

ミ「失敗した。今は休んで・・・・」




ガラガラガラガラ・・・・・




痛みに耐えかねて再び体を横たえると、また煙った青空が見えた。


雲が、荷馬車のスピードとともに流れていく。







作戦・・・・・・・失敗・・・・




おれは・・・

何ができた・・・?





ヤツを・・・女型をグチャグチャにしてやると・・・戦ったはずだった。

なのになんでここにいる・・・






なんで、民衆から調査兵団は罵倒されている・・・・?





『早朝から叫び回って出てったと思ったら昼メシ時にはもう帰ってきやがった』


『何しに行ったんだ?』


『さぁな。まぁしかしコイツらのシケた面から察するにだな・・・』


『俺らの税をドブに捨てに行くことには成功したらしいぜ』






ひでぇ言われようだな・・・

お前らに何がわかんだよ・・・・




ここで・・・壁に守られながらヘラヘラしてやがったくせに・・・・ッ


ムクッ



おれは怒りで痛みを忘れ、体を起こした。



ミ「エレン」



ミカサがすぐにおれの怒りに気づく。






クソ・・・


クソォ・・・・ッ!!




ドサッ

怒りが悔しさに変わり、体の力が抜けた。





グンタさん・・・


エルドさん・・・


ペトラさん・・・


オルオさん・・・・・・




ダメだ・・・あの人達を思うと・・・

おれは目の中に熱く波打つものを必死にこらえた。





エ「・・・・ッ・・」


思わず腕で顔を隠す。






おれは壁内へ戻る荷馬車の中で、体を震わせることしかできなかった。





*

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ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!励みを頂き力が湧きます!頑張ります! (2018年6月20日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張って下さい! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ico | 作成日時:2018年6月9日 14時

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