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……SIDE IS ハンジ……
ということは・・・女型は、今こうしている間にも、エレンを探してこの森の中に潜伏してる、そういうことか・・・?
ハ「エルヴィン。そこまで予想してて、なんで増援を送らないのさ。エレンが奪われるかもしれないってのに」
エ「ハンジ。我々が莫大な資金と兵力をつぎ込んで用意したあの大掛かりな罠、あれが失敗に終わった今、我々に残されている兵器は何だと思う」
ハ「兵器?」
エ「あの女型に応戦するに値する力を持った武器だ」
つまり、女型と対等に戦える武器・・・
巨人に対する対等な武器・・・
対等・・・・・
・・・目には目を・・・歯には歯を・・・
巨人には・・・巨人・・・を・・・・・・・!
ハ「エレン・・・・!」
エ「そう・・・巨人化したエレンだ」
ハ「でも・・・エレンが負けたらどうするんだよエルヴィン」
エ「そのために特別作戦班を就かせている」
・・・彼ら以上に、エレンを守れる兵はいない。
エルヴィンが言いたいことが手に取るようにわかった。
エ「今回、敵と対峙してわかったことがある。最善策に留まっているようでは、到底、敵を上回ることはできない」
エルヴィンは、敵の能力を知って己の覚悟の甘さを潔く認め、柔軟に作戦の進路を切り替えようとしてる・・・
秒単位で形勢が移ろいゆく戦場においては不可欠な精神だ。
だがそう簡単じゃない。
必要なタイミングでそれができるのは、限られた人間だけだ。
なぜなら、非情な決断を強いられてもそれに屈しないで先導できる者は、大事なものも人間性も・・・捨てさることを受け入れなければならないからだ。
エ「すべてを失う覚悟で挑まなくてはならない。必要なら大きなリスクも背負う。そうして戦わなければ人類は勝てない」
あぁ・・・・
エルヴィン。
キミがそう判断したなら、きっとそうなんだろう。
キミの下で戦い続けてきた私には、充分すぎるほどわかってる。
自分自身の下す決断に何度も悔しさを感じてきたことを。
その
ウォアアアアァァァッ・・・
エ「!!」
ハ「・・・!?」
突然、うなるような獣の声がした。
ハ「エレン・・・!」
私にはそれがエレンのものだとすぐにわかった。
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ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!励みを頂き力が湧きます!頑張ります! (2018年6月20日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張って下さい! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ico | 作成日時:2018年6月9日 14時