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やっぱり、敵は動きだした。
兵「団長！先ほど後方で黒の信煙弾を確認しました！」
伝達兵が、エルヴィンのそばまで来て報告する。
黒の信煙弾が示すメッセージは、奇行種の出現。
後方･･･おそらくその位置は、リヴァイ班の率いるエレンがいる位置･･･
エレンが狙われている。
エ「総員、迎撃待機！」
エルヴィンの声に辺りの空気がピンと張り詰め、あたしは引き金を握る。
誰も声を出さず、妙な静けさがあたしたちを包んだ。
リヴァイ･･･！
エレン･･･！
ペトラ、グンタ、エルド、オルオ･･･！
あたしは敵に追われているであろう彼らの名を心で呼び、無事を祈る。
ここまで何とか耐えて来て･･･！
ﾀﾞﾝ、ﾀﾞﾝ、ﾀﾞﾝ、ﾀﾞﾝ････
静けさの中に、イヤな音がした。
地面が･･･かすかに揺れるような感覚。
ﾀﾞﾝ、ﾀﾞﾝ、ﾀﾞﾝ、ﾀﾞﾝ････
その地響きは、どんどん近づいてくる。
巨人の足音だとしたら、相当速い･･･！
ハ「これは中々手ごわそうだね」
隣であたしと同様に迎撃体勢のまま構えているハンジがボソリと言った。
あたしは
ﾄﾞｸﾝ、ﾄﾞｸﾝ、ﾄﾞｸﾝ･･･！
急に、心臓のリズムが激しくなった。
落ち着け･････
リヴァイなら、きっとそう言う。
ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ････
兵「来たぞ････ッ！」
見張り兵が声をあげる。
いよいよだ･･･
あたしはエルヴィンの横顔を見つめた。
彼の合図と同時に、一斉に敵へ向かってワイヤーを打ち込む。
何百本も用意されたそれらが敵の全身へ打ち込まれれば、敵の動きを封じ込めることができる。
それが捕獲成功の、瞬間だ。
だけど、初めて見る敵の体へ打ち込むことは容易じゃない。
その巨体の大きさは『賭け』だ。
そしてタイミングも、『賭け』･･･
敵がエレンをここまで追ってくることも、エレンが巨人化せずここまで走ってくることも、そのすべてが『賭け』･･･
ﾊﾟｶﾗｯ、ﾊﾟｶﾗｯ･･･
ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ、ﾀﾞﾝｯ･････
「!」
今、大きく響く足音の中に、かすかに馬のひづめの音が･･･
そう思った瞬間だった。
･･･!!
あたしの目の前を、リヴァイが通りすぎて行くのが見えた。
･･リヴァイ･･ッ･･･!!
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ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます！励みを頂き力が湧きます！頑張ります！ (2018年6月20日 15時) (
レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです！これからも頑張って下さい！ (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2018年6月9日 14時
