Lv.9 月明かりの中で ページ9
え・・・
なんだか、いつもの兵長らしくない・・・
兵長は淡々と上着を脱いで、私を見つめてる。
うわ・・
心臓が、やばいかも・・・
リヴァイ兵長の引き締まったカラダが・・・
そして、兵長の体に刻まれた傷跡も、無数に、あちこちに散らばっていた。
兵長は、部下をたくさん失ってる。
でも、部下や仲間を助けることだってたくさんあったはず。
助け合わなければ、あの戦場をくぐり抜けて生き抜くことはできない。
自分の身を守るだけなら、兵長の技術をもってすればこんな傷なんて負わない。
この傷たちは、きっと兵長が仲間の為に『不慮の事態』になって負った傷。
兵長の、優しさを現す傷。
A「少し、さわっても・・・いいですか」
リヴァイ「くすぐったら削ぐぞ」
おそるおそる、手をのばす。
兵長の目は、いつもの感情を殺したようなまなざしのままだ。
さわるのが、少しこわい。
でも・・・兵長をこんなに近く感じられる機会はめったにない。
静かな時間が過ぎていくのがわかる。
ベッドの上で向き合って座る2人を、窓の外の月が照らす。
そっと、リヴァイ兵長の肌にふれた。
トクン！
自分の心臓がはねる音が、まるで大きな機械音みたいに聞こえる。
月明かりじゃなかったら、とても見せられる顔じゃない。
耳まで熱くなっているのが、自分で分かる。
リヴァイ「ガキの頃に崖から落ちた時の傷跡が背中にある。少しへこんでカシオペアの形になっているらしいんだが。わかるか」
A「し・・失礼します」
そう言って兵長の後ろ側へ回ろうとすると、彼は私の肩をつかんだ。
リヴァイ「そうじゃない・・」
A「え・・・・あ・・」
兵長は、向き合ったままで私の両腕を自分の背中へと回した。
リヴァイ「指で傷をさがしてみろ」
A「は・・はい・・」
こんなふうにしたら・・
私が兵長に抱きついてるみたいになっちゃう。
できるだけ、自分の胸と兵長の胸がふれないようにしなきゃ・・
でも、背中の傷が痛んで、姿勢を保てない・・グラグラする・・・
リヴァイ「もたれろ。傷がひらくだろうが」
A「わ・・・・」
リヴァイ兵長に軽く引き寄せられ、完全に、抱き合うような格好になる。
うわーーーーーー
こんなに、こんなに、こんなに・・私のカラダ、兵長にくっついてる・・！
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ico(プロフ) - ああさん» コメントありがとうございます。おっしゃる通りです。ハンジさんの言葉によって、自分の進む先を見出したんですよね。オトナの切ない恋愛…リヴァイとしてみたいです笑 (10月10日 11時) (
レス) id: d2213b78f9 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 感動しました 夢の中のハンジさんの言葉があったからこれから進んでいけるのかなって思いました。オトナの恋愛って感じの切なさがなんか好きです、、、 (10月5日 10時) (レス) @page23 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - みたらし団子バカさん» こんばんは！悲恋が大好物とのこと、お口に合ってよかったです！わぉ毎日！？大歓迎です！ありがとうございます！！ (2018年9月22日 22時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
みたらし団子バカ - オトナの悲しい恋愛ですね！こういう手の悲恋は大好物です！毎日伺います！ (2018年9月22日 10時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - リヴァイ=神谷さん大好き♪さん» はじめまして！感動して下さる方がいることに感動しちゃいました。嬉しいです！感受性が豊かな読者さま、大好きです！私も兵長の台詞を胸に前進します！ありがとうございます！ (2018年2月19日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2017年7月3日 14時
