Lv.5 秘密の会話 ページ5
パタン・・・
調査兵団の宿舎にある食事室を出て、大きくため息をついた。
A「ふぅ〜〜〜」
まだ、少しクラクラする。
医療知識を持つハンジさんが手当てをしてくれたお陰で、かなりラクにはなったけど。
歩くと、目まいがする。
A「だめだ・・・ゆっくりいこ・・」
一歩ずつ、壁によりかかりながら進む。
3歩ほど歩いたところで、部屋の中からハンジさんの声が聞こえた。
ハンジ「Aの背中・・・あれは傷が残るよ。毒の回りを防ぐのに傷口を少し焼いたからね」
リヴァイ「・・・だが、正しい判断だった。礼を言う」
私の・・こと・・？
気づくと足をとめ、2人の話を聞いていた。
あんまりいい事じゃないのはわかってるけど、気になる・・・
ハンジ「リヴァイ。どうしてAに馬を走らせたの？ 君がかついで馬に乗ればよかったじゃないか。君くらいの腕ならできただろう」
リヴァイ「あれぐらいでは死なない女だ」
兵長・・・
リヴァイ「いいか。巨人を駆逐するためには、2人で死ぬよりどちらか1人でも生かす方法がどれだけ大事か、その判断を数秒で下す必要がある」
そう・・・
リヴァイ兵長は、いつも正しい。
後悔しない選択を、ずっと迷いながら、仲間の死を見届けながら、彼はしてきた。
リヴァイ「甘えを許す事は今後のアイツを殺す行為になる。その意味がわかるだろう」
ハンジ「だけど万が一、Aが壁までたどり着けなかったとしたら」
リヴァイ「それを話してなんになる。Aはたどり着いた。あいつは・・・」
兵長の言葉がとぎれる。
なに？
あいつは・・・？
リヴァイ「Aの背中が全部、語っている」
ハンジ「何の話だよ、リヴァイ」
リヴァイ「あれは美しい背中だ。アイツの生きざまを現している。甘えの許されない世界をアイツは知っている。そして守れない約束はしない。おれはそれを信じただけだ」
兵長・・・・
壁にもたれかかり、顔をおおった。
私の背中には、無数の傷跡がある。
彼とともに戦いの中で生きることを選び、彼と同じ戦場をくぐり抜けて生き抜いてきた証。
でもそれは、決してキレイなものじゃない。
大切な人に見せられる女の背中じゃない。
それを、兵長はキレイだと・・・言ってくれた・・！
グラ・・・
A「・・・ぇ」
突然、視界がさかさまになる感覚。
まずい、倒れる・・
そう思った時にはもう、意識が飛んでいた。
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ico(プロフ) - ああさん» コメントありがとうございます。おっしゃる通りです。ハンジさんの言葉によって、自分の進む先を見出したんですよね。オトナの切ない恋愛…リヴァイとしてみたいです笑 (10月10日 11時) (
レス) id: d2213b78f9 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 感動しました 夢の中のハンジさんの言葉があったからこれから進んでいけるのかなって思いました。オトナの恋愛って感じの切なさがなんか好きです、、、 (10月5日 10時) (レス) @page23 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - みたらし団子バカさん» こんばんは！悲恋が大好物とのこと、お口に合ってよかったです！わぉ毎日！？大歓迎です！ありがとうございます！！ (2018年9月22日 22時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
みたらし団子バカ - オトナの悲しい恋愛ですね！こういう手の悲恋は大好物です！毎日伺います！ (2018年9月22日 10時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - リヴァイ=神谷さん大好き♪さん» はじめまして！感動して下さる方がいることに感動しちゃいました。嬉しいです！感受性が豊かな読者さま、大好きです！私も兵長の台詞を胸に前進します！ありがとうございます！ (2018年2月19日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2017年7月3日 14時
