Lv.20 夢のあと ページ20
朝だと思っていた日差しは、もう昼のものだった。
昼食時間の過ぎた、ガランとした食事室で軽食を済ませ、訓練場へ向かう。
まだ、あれが夢だったと思うには頭の中がゴチャゴチャし過ぎて、みんなに合わせる顔なんて、今は持ち合わせてないけど・・・
ぼんやりとした頭のまま、遠くに見つけた仲間たちの姿にゆっくりと近づいていく。
「Aさーん！」
私に気づいた誰かが、手を振っている。
逆光で見えない彼らを確認するため、手をひたいにかざす。
A「エレン・・・」
ミカサやアルミン、ジャンたちの顔が見えた。
その向こうには、私の大切な、信頼する・・・・兵長の姿。
エレン「めちゃくちゃ心配してました。ずっと眠ったままだと聞いていたので・・」
アルミン「僕も・・・！」
ミカサ「もう動いて平気なんですか」
ジャン「おい、おまえら。そんなたたみかけるように喋ったらAさんが困るだろう」
みんながそれぞれに言葉をかけてくれる。
A「ありがとう。もう平気。徐々に体ならそうと思って」
エレン「無理、しないでくださいね。おれたちに何でも言って下さい」
A「ふふ。じゃあ1つ言ってみようかな」
エレン「何ですか？」
A「今すぐ訓練に戻って、怖い顔であなたたちをにらみつけてる彼のご機嫌をなだめてくれる？」
エレン「あ・・・・・」
やべ・・、という顔をして、彼らは兵長のもとへ戻っていった。
少し離れた小さな丘に腰をおろし、彼らの訓練しているのを見ながら 軽く柔軟体操をしてみる。
気持ちのいい天気・・・・
なまった体をゆっくりと伸ばしながら、深呼吸をする。
私には、彼とともにこの世界を守る役目がある。
それをやり遂げるのが私の夢だったし、今それは・・全人類の夢になってる。
私もそうだったように、みんな、人類最強と呼ばれる彼の強さに、自分たちの命も人生も、ゆだねてる。
伸ばした自分の腕を見て、兵長と重ねた手を思い出す。
あれはたぶん、夢だった。
でも、夢の中のハンジさんの言ってたことは、正しい。
私は、私の任務をまっとうするために存在しなくてはならない。
私の任務は、
「彼の右腕であり続けること」
余計な感情は、捨てて・・・
ただ、それだけ・・・
再び彼らの訓練するほうへ目をやると、見慣れた影がこちらへ近づくのが見えた。
A「・・・兵長・・」
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ico(プロフ) - ああさん» コメントありがとうございます。おっしゃる通りです。ハンジさんの言葉によって、自分の進む先を見出したんですよね。オトナの切ない恋愛…リヴァイとしてみたいです笑 (10月10日 11時) (
レス) id: d2213b78f9 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 感動しました 夢の中のハンジさんの言葉があったからこれから進んでいけるのかなって思いました。オトナの恋愛って感じの切なさがなんか好きです、、、 (10月5日 10時) (レス) @page23 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - みたらし団子バカさん» こんばんは！悲恋が大好物とのこと、お口に合ってよかったです！わぉ毎日！？大歓迎です！ありがとうございます！！ (2018年9月22日 22時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
みたらし団子バカ - オトナの悲しい恋愛ですね！こういう手の悲恋は大好物です！毎日伺います！ (2018年9月22日 10時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
ico(プロフ) - リヴァイ=神谷さん大好き♪さん» はじめまして！感動して下さる方がいることに感動しちゃいました。嬉しいです！感受性が豊かな読者さま、大好きです！私も兵長の台詞を胸に前進します！ありがとうございます！ (2018年2月19日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2017年7月3日 14時
