完全包囲【完】

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結局、ユーナは岩本くんに渡したら私を残してさっさと3組に帰って行った。





薄情者。1人でも行けるし。大丈夫だし。

なんて鼓舞しながらながら2組を覗く。





あ！きょもいる！
今日はついてるかもしれない！





『きょも！』


「Aじゃん。珍しいね、どした？」


『このプリント、体育委員の人に渡して欲しいんだけど…。』






プリントと私を交互に見つめて

「ジェシー！！！Aが呼んでる！」

なんて大声でルイスくんを呼ぶからギョッとする。





えっ、呼んでないよ！きょもに頼んだのに！！




びっくりした顔のルイスくんがこっちに来る。






「ほらA、ジェシー来たよ。」

なんてニヤニヤしながら言ってくる。
ユーナだけじゃなく、きょもも私のことなめてる！





やってやるし！できるし！！渡せるし！！！






『あ、あの…、コレ阿部ちゃんから体育委員の人に渡してって頼まれて…、』



「あ…、ありがとう。」



ほぇ〜、ルイスくん初めて間近で見たけど大きいな。
髪の色も地毛かな？……綺麗な焦げ茶色。





プリントを受け取ってもらったあときょもを見るとまだニヤニヤしてて、キッと睨んで自分の教室に帰った。


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