HERO【完】 (ページ6)

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家の近くのバス停で降りるとそこに居たのはほっくんで、なんで？と思ったら私のママにお願いされて迎えに来たらしい。

「部活してないお前の方が遅いってどういうことだよ。」

『カナコがね、明日彼氏とデートなんだって。デートに着てくお洋服一緒に選んでた。』

「Aは？買ってないの？」

『うん。あ、コレ……はい！ほっくんに似合いそうだなぁって。』

「自分の買わずに俺のもの買ったの？」

『だって、似合いそうだなって思ったんだもん。』

「ありがとな、開けてい？」

頷くと、嬉しそうに袋をあけるほっくん。
ほっくんの彼女さんは幸せだろうな、プレゼントひとつでこんなに喜んでくれるんだもん。

「おぉ！これ、俺雑誌で見て欲しいと思ってたやつなんだけど！めっちゃテンション上がったわ。A、ありがと。」

って大きなゴツゴツした手で頭を撫でてくれた。
良かった、喜んでもらえて。

『あ、そういえばじゅったん先輩が…、』

「じゅったん先輩って、樹？なにその呼び方。」

『そう呼んでって言われたの。でね、じゅったん先輩に話しかけられて、バスが来るまで一緒に居てくれたよ。ほっくんと知り合いって言って良いか分かんなかったから言ってないけど…、』

「なんでだよ、言えよ。じゅったん先輩のお友達のほっくんとは昔からの仲なんです～って。」

『じゃぁ、ほっくんから言っといて？大事な幼馴染みを面倒見てくれてありがとうって。』

「ん…、そうだな。大事な幼馴染み、だもんな。」

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