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病院へ戻り、緑が煌めく庭を抜け、玄関へ辿り着いた途端チョアちゃんが私の服を掴み、急に立ち止まった
「どうしたの?」
下を向いて、なんだか悲しそうだ
チョ「やっぱり嫌」
「どうして?」
チョ「ママ、忙しいから…チョアのこと見てくれない」
私がチョアちゃんの目線に合わせると
大きな目から大粒の涙が流れ始めた
チョ「ママと同じになりたくて、大人の女の人になりたかったけどママはチョアのこと相手になんてしてくれないから…ママはチョアのことが…」
「チョアちゃんのこと大好きなんだろうね…」
チョ「ううん!ママはチョアのことが嫌いなの…だから…」
「違うよ?」
チョ「ううん!絶対そう!」
親が忙しい子供はこう思ってしまうものだと思った。
「聞いて、チョアちゃん…」
私は私なりに言ってみようと思った。
子供のこと嫌いな親なんていないし、チョアちゃんの中でお母さんが勘違いされているのは可哀想だと思った
「チョアちゃんのママはね、チョアちゃんのことが大好きなんだよ?それに世界中の誰よりもチョアちゃんのことを愛してると思う。ママが忙しいのはね、チョアちゃんのママはお医者さんでしょ?チョアちゃんは病気になったら誰に会いに行くかな?」
難しい質問をしたかもしれない…でも、チョアちゃんの涙はもう止まっていて考えるのに必死だった
チョ「ママ?」
「そうだね。チョアちゃんの場合ママだね。それから病院へ行くでしょ?そしたらママはね、悪者と戦ってくれる。ただ、チョアちゃんだけが困ってる訳じゃなくて、他の子だって困ってる。ママはその人たちを助けてるの。すごいでしょ?」
まぁ、こんな難しい話をしても7歳の女の子に伝わる訳ないので、もっと簡単な具体例を出した
「ママはね、ア◯パン◯ンなんだよ?それで、皆の中にいるバイ◯ン◯ンをやっつけてるの」
チョアちゃんはわかったのか、目を輝かせて
チョ「ママすごい!」
と言ってた
「じゃあ、ママのところ行こうか?」
チョ「うん!」
それから、院内へ入っていった
でも涙で崩れた化粧をトイレで少しだけ直してからね
偶然にも休憩室で珈琲を飲んでるお姉さんがいた
「せーの」
チョ.A「ママー!」
その声に驚いたお姉さんはチョアちゃんの姿を見るともっと驚いていた。
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Lovevixx - テグナ... (2015年9月22日 23時) (レス) id: 19a47d9bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ちびっくす - レオLOVEさん» 大好きだなんて…(T_T)ありがとうございます(T_T)頑張って更新しますね! (2015年8月24日 23時) (レス) id: 6ac3faa541 (このIDを非表示/違反報告)
レオLOVE - ちびっくすさんの作品が大好きで沢山のお話読まして頂きました!その中でも失った記憶が好きです!これからも更新楽しみにしています(*´ω`*)レオ君もちびっくすさんも頑張ってください!! (2015年8月23日 19時) (レス) id: e398f2f105 (このIDを非表示/違反報告)
lovevixx/rei - こうしんふぁいてぃん (2015年7月30日 23時) (レス) id: 19a47d9bf4 (このIDを非表示/違反報告)
LOVE@VIXX/rei - テグナ...早く記憶戻って><更新ファイティン!! (2015年7月15日 7時) (レス) id: 05f1980ac6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちびっくす | 作成日時:2015年5月12日 19時