貴方の宝物じゃない。【御影玲王】

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甚八さん元気かい?
一緒に住むのもう少し掛かりそう。

無愛想な内容の連絡だった。
遠い親戚の兄、絵心甚八は良くわかならい人だった。
サッカー選手だったことは知っているけれど他のことは全く知らないし、強いて言えば親戚中をたらい回しになる所を救ってくれた人。


小さい頃に会ったこともあるけど、その時の記憶なんて私には無いし...。でも、私のわがままも聞いてくれてここに住まわせてくれてるし寂しいとか言うのも迷惑だよなぁ...。


それに、一応連絡をくれるということは気にかけて貰ってる訳だしこれ以上のワガママ言えない。


もんもんと考えていると違うメッセージが届いた。


御影玲王今週の土曜日練習試合あるから来いよ。

御影玲王凪も出る


玲王からの連絡に少し戸惑うも内容を確認するとサッカーの話で少しほっとした。

『そーいえば、強豪と練習試合って言ってたけ』

部室でそんな話題が出ていたななんて思い出すと返信返さなくちゃと思い返信した。


A行けたら行く。


私も甚八さんと変わらない無愛想さだなと自覚しつつもAはベットへと倒れ込んだ。

『御影玲王...か。』


移動教室での出来事を思い出しながらAは睡魔に襲われて眠ってしまった。

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